1. 企業情報
企業名: ファーマフーズ（Pharma Foods International Co., Ltd.）
設立: 1997年9月12日
所在地: 京都市西京区
従業員数: 642人（平均年齢38.5歳、平均年収530万円）
事業内容:
- 主力は機能性食品素材（ギャバ等）や葉酸卵サプリの開発・販売
- 抗体医薬品やペプチド、診断薬のバイオメディカル分野にも注力
- 卵黄由来サプリや化粧品の通販事業も展開
- 事業構成はBtoC（85%）、BtoB（15%）、バイオメディカル（1%）
2. 業界のポジションと市場シェア
- 機能性食品・健康食品分野で国内外の食品メーカー向けに素材を供給
- BtoC通販事業が売上の大部分を占める
- バイオメディカル分野は収益化途上で赤字
- 競合には大手食品・製薬メーカーが存在し、差別化や独自素材開発が競争優位性の源泉
- 業界平均PER（19.5倍）に対し、同社はやや割安な水準（16.68倍）
3. 経営戦略と重点分野
- 「健康寿命の延伸」を掲げ、機能性食品素材の研究開発を強化
- BtoC通販事業の拡大とブランド力向上に注力
- バイオメディカル分野では抗体医薬・診断薬の開発を推進し、中長期の成長エンジンと位置付け
- 収益性改善のためのコスト構造改革や新規素材の上市も進行中
4. 事業モデルの持続可能性
- BtoC通販はリピート性が高く、安定収益を確保
- BtoB向け素材供給は市場ニーズの変化に応じた新素材開発力が重要
- バイオメディカル分野は将来的な成長余地が大きいが、現状は投資先行
- 市場の健康志向拡大により、機能性食品分野は中長期で安定した需要が見込まれる
5. 技術革新と主力製品
- 独自の機能性素材（ギャバ等）や卵黄由来成分の開発力が強み
- バイオメディカル分野では抗体医薬・診断薬の研究開発を進行中
- 収益の柱はBtoC通販のサプリメント・化粧品
- 技術開発力と知的財産の蓄積が競争力の源泉
6. 株価の評価
- 株価：936円
- EPS（会社予想）：56.12円 → PER：16.68倍（業界平均19.5倍より低い）
- BPS（実績）：414.60円 → PBR：2.26倍（業界平均1.3倍より高い）
- ROE（実績）：30.21%と高水準
- 株価は業績に対してやや割安感があるが、PBRは業界平均より高い
7. テクニカル分析
- 直近株価は900円台後半で推移、年初来高値1,010円・安値722円
- 50日移動平均：889.76円、200日移動平均：928.62円
- 現在株価は移動平均線を上回り、高値圏に近い水準
- 出来高は安定しており、直近はやや横ばい傾向
8. 財務諸表分析
- 売上高は2023年から減少傾向（68.5億円→62.1億円）
- 営業利益は回復傾向（2023年：3.6億円→2024年：5.1億円）
- 純利益も増加（2023年：3.1億円→2024年：3.2億円）
- ROE・ROAともに高水準（ROE：30.21%、ROA：7.5%）
- キャッシュフローはプラスを維持
- 自己資本比率は31.7%でやや低め、総資産に対する負債比率は高い
9. 株主還元と配当方針
- 予想配当利回り：2.67%（過去5年平均1.36%より高い水準）
- 1株配当（会社予想）：25円、配当性向：29.23%
- 自社株買いの実施は限定的（自己株式保有率0.07%）
- 安定配当を志向する姿勢が見られる
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近10日間の株価は930円台後半～950円程度で安定
- 年初来高値圏に近く、上昇モメンタムはやや一服
- 信用買残は減少傾向、信用倍率は5.61倍とやや高め
- インサイダー保有比率が高く、経営陣・関係者の長期志向がうかがえる
11. 総評
ファーマフーズは機能性食品素材・サプリメント通販を主力とし、バイオメディカル分野にも成長余地を持つ企業です。BtoC事業の安定収益と独自素材開発力が強みであり、財務面ではROE・ROAが高水準です。直近の業績は売上減少傾向ながら、利益面は回復基調。株価はPER・配当利回りの観点から割安感も見られますが、PBRや負債比率には注意が必要です。今後はバイオメディカル分野の進展や新素材の開発動向が注目されます。
> ※本レポートは情報整理と分析を目的とし、投資判断を推奨するものではありません。
企業情報
| 銘柄コード | 2929 |
| 企業名 | ファーマフーズ |
| URL | http://www.pharmafoods.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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