1. 企業情報
事業内容
コニシ株式会社は、主に合成接着剤の製造・販売を手掛ける企業です。特に「ボンド」ブランドで広く知られ、住宅や建築分野で高いシェアを持っています。その他、化成品の商事部門や、社会インフラ・公共建築物の補修・改修・耐震補強工事も展開しています。創業は1870年、本社は大阪市中央区に所在。
セグメント別売上構成(2024.3)
- ボンド事業:54%(営業利益率9%)
- 化成品事業:30%(営業利益率3%)
- 工事事業:16%(営業利益率10%)
- その他:0%(営業利益率49%)
2. 業界のポジションと市場シェア
競争優位性
- 国内接着剤市場で最大手。特に「ボンド」ブランドは一般消費者からプロ用途まで幅広く認知されており、住宅・建築分野で強み。
- 耐震補強技術や補修・改修工事においても高い技術力を有する。
課題
- 化成品事業は中国経済減速や米国の関税政策の影響を受けやすい。
- 住宅着工戸数の動向や、建築市場の景気変動が収益に影響。
3. 経営戦略と重点分野
ビジョン・戦略
- 「中期経営計画2027」に基づき、事業拡大と経営効率化を推進。
- ボンド事業:コア事業強化、成長市場向け製品開発、新規市場開拓。
- 化成品事業:成長市場への営業強化、自社技術を活かした製品開発。
- 工事事業:補修・改修・補強工事事業の拡大。
具体的施策
- 住宅・建築分野を中心に新製品投入や販路拡大。
- インフラ老朽化対応の補修・補強工事需要を取り込む。
- グローバル展開や新市場開拓も視野。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル
- 主力のボンド事業は一般消費者・プロ市場双方で安定した需要。
- 建築・インフラ補修分野は社会的課題(老朽化対策)に根ざした安定需要。
- 化成品事業は外部環境(為替・海外経済)に左右されやすいが、技術力を活かした製品開発で差別化を図る。
市場ニーズへの適応力
- 新製品開発、補修・補強技術の高度化、環境対応型製品の開発など、変化する市場ニーズに対応。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向・独自性
- 耐震補強技術や、環境配慮型接着剤の開発など独自性あり。
- 補修・補強分野向けの技術開発を強化。
収益を牽引する製品・サービス
- 「ボンド」ブランドの各種接着剤(住宅・建築・工業用途)
- インフラ補修・改修工事
- 化成品(主に樹脂原料等)
6. 株価の評価
- 現在株価:1,126円
- 予想EPS:122.06円
- 予想PER:9.22倍(業界平均20.4倍)
- 実績BPS:1,299.82円
- 実績PBR:0.87倍(業界平均1.1倍)
評価
- 業界平均と比較してPER・PBRともに割安水準。
- BPSに対し株価はディスカウントされている。
7. テクニカル分析
- 年初来高値:1,320円 年初来安値:974円
- 直近10日間の株価は1,090~1,148円のレンジで推移し、直近は1,126円。
- 50日移動平均:1,149円、200日移動平均:1,230円
- 現在株価は移動平均線を下回り、年初来高値からはやや調整局面。
8. 財務諸表分析
売上・利益の推移(過去4年)
年度 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 純利益(百万円) |
---|---|---|---|
2021/3 | 107,750 | 7,082 | 4,931 |
2022/3 | 113,671 | 7,299 | 5,135 |
2023/3 | 123,339 | 7,422 | 10,032 |
2024/3 | 132,969 | 10,287 | 7,344 |
2025/3(予) | 135,876 | 10,649 | 8,084 |
- 売上・利益ともに堅調な増加傾向。
- 2023/3期は純利益が一時的に大きく増加しているが、2024/3期は通常水準に戻る。
その他指標
- ROE:9.74%(直近)、ROA:4.78%
- 自己資本比率:63.0%
- 営業CF:71.7億円、フリーCFはマイナス(投資増加による)
9. 株主還元と配当方針
- 予想配当利回り:3.37%(1株配当38円)
- 配当性向:27.27%
- 2025年3月期は100周年記念配当を含む。
- 自己株式取得(自社株買い)も一定割合実施。
- 5年平均配当利回り:2.33%と安定。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近1年間の株価変動率:-9.71%(S&P500は+12.25%)
- 直近10日間の出来高は平均7~11万株程度と流動性は適度。
- 信用倍率2.79倍、信用買残は減少傾向。
- インサイダー保有率21.19%、機関投資家保有率16.78%。
11. 総評
コニシ株式会社は、国内接着剤市場で圧倒的なブランド力とシェアを持ち、住宅・建築分野やインフラ補修事業で安定した収益基盤を有しています。業績は堅調に推移しており、財務体質も健全です。株価指標は業界平均と比較して割安水準にあり、配当利回りも安定しています。今後はインフラ老朽化対応や新製品開発、グローバル展開などによる成長が期待される一方、海外経済や住宅着工動向など外部環境の変化には注意が必要です。全体として、安定性と成長性を兼ね備えた企業と整理できます。
企業情報
銘柄コード | 4956 |
企業名 | コニシ |
URL | http://www.bond.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 素材・化学 – 化学 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (2.0.0)」によって自動生成されました。
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