1. 企業情報
- 事業内容: 築地魚市場は、独立系の水産物卸売大手であり、水産物の販売（生鮮魚、冷凍魚、加工品など）を国内外で行っています。超低温冷蔵・収容能力に強みを持っています。その他、冷蔵倉庫業や不動産賃貸業も展開しています。
- 特徴: 独立系であること、超低温冷蔵能力、加工品販売、不動産賃貸業など多角的な事業展開が特徴です。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 水産物卸売業界における独立系大手として、一定のシェアを占めていると考えられます。
- 競争優位性: 超低温冷蔵能力、多角的な事業展開（卸売、加工品販売、不動産賃貸）が強みです。
- 課題: 漁獲量の減少、輸入水産物の価格上昇、エネルギーコストの上昇など、水産物を取り巻く環境変化への対応が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 中期経営計画「MF-2026 Move Forward 2026」を掲げ、「旧来型の荷受会社から、広範な機能を有する販売会社への転換」を目指しています。
- 中期経営計画の重点分野:
- 販売戦略の強化
- 収益基盤の強化
- 事業ポートフォリオの見直し
- 資本効率の向上
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 水産物の卸売、冷蔵倉庫業、不動産賃貸業からの収益が中心です。
- 市場ニーズへの適応力: インバウンド需要の増加、業務筋への販売強化など、市場の変化に対応した戦略を推進しています。
- 持続可能性への課題: 漁獲量の減少、輸入価格の上昇など、外部環境の変化に対応していく必要があります。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 情報からは具体的な技術革新に関する情報は得られません。
- 主力製品・サービス: 水産物卸売、冷蔵倉庫サービスが収益の柱です。
6. 株価の評価
- 現在の株価: 3,915.0円
- PER（会社予想）: 22.83倍 (業界平均: 10.1)
- PBR（実績）: 1.33倍 (業界平均: 0.7)
- EPS（会社予想）: 171.28円
- BPS（実績）: 2,946.60円
- 評価: PERは業界平均よりも高く、割高感があります。PBRは業界平均よりも高いです。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、3,835円から3,975円の間を変動しており、3,915円で取引されています。
- 52週: 52週高値は4,080円、52週安値は3,000円です。
- 移動平均線: 50日移動平均線は3,821円、200日移動平均線は3,421.15円です。
- 判断: 50日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにある可能性があります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は62,414百万円（+6.3%）と増加。
- 営業利益: 2024年3月期は302百万円（+751.7%）と大幅増益。
- 経常利益: 2024年3月期は330百万円（+332.1%）と大幅増益。
- 当期純利益: 2024年3月期は287百万円（+41.0%）と増益。
- ROE: 4.43%
- ROA: 1.07%
- 自己資本比率: 39.4%
- キャッシュフロー: 営業活動によるキャッシュフローはマイナス449百万円。
- 分析: 売上高は増加傾向にあり、利益も大幅に改善しています。自己資本比率も安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.90%
- 1株配当（会社予想）: 35.00円
- 配当性向: 情報なし
- 株主還元策: 配当を実施しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間の株価は、上昇傾向にあります。
- 株価への影響要因: インバウンド需要の増加、水産物価格の変動、為替変動などが影響を与える可能性があります。
11. 総評
- ポジティブな点: 売上高、利益の大幅な増加、インバウンド需要の取り込み、自己資本比率の安定。
- ネガティブな点: PERが割高、キャッシュフローがマイナス、水産物を取り巻く外部環境の変化。
- 総合的な見解: 業績は回復傾向にあり、今後の成長も期待できますが、PERの高さや外部環境の変化に対する注意が必要です。投資を検討する際は、リスクを十分に理解した上で、慎重な判断が求められます。
企業情報
| 銘柄コード | 8039 |
| 企業名 | 築地魚市場 |
| URL | http://www.tsukiji-uoichiba.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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