1. 企業情報
株式会社マーケットエンタープライズは、リユース品の買取・販売を行う企業です。主な事業は、Webサイトやモバイルプラットフォームを通じたリユース品の販売、買取サイト「高く売れるドットコム」の運営、MVNOサービスの提供です。2004年設立、本社は東京都中央区にあります。
2. 業界のポジションと市場シェア
マーケットエンタープライズは、リユース業界に属しており、ネット型リユース事業を中心に展開しています。詳細な市場シェアは公開されていませんが、オンラインでのリユースに強みを持っています。競争優位性としては、多様なリユース品の取り扱い、買取から販売までの一貫したサービス提供、メディア事業との連携による集客力などが挙げられます。課題としては、競合他社との価格競争、ブランドイメージの構築、市場ニーズの変化への対応などが考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、個人向けリユース分野での成長を促進する戦略を掲げています。中期経営計画では、2026年6月期に売上高300億円、営業利益20億円を目標としています。具体的な施策としては、買取チャネルの見直し、DX施策の推進、越境ECのトライアル、検索エンジンアルゴリズムに対応したコンテンツの見直し、新規回線獲得などが挙げられます。
4. 事業モデルの持続可能性
マーケットエンタープライズの収益モデルは、リユース品の買取・販売、メディア事業、モバイル通信事業の3つを柱としています。リユース市場は、SDGsへの関心の高まりや消費者の節約志向を背景に拡大傾向にあり、事業の持続可能性は高いと考えられます。市場ニーズの変化への対応としては、越境ECへの参入や、メディア事業を通じた顧客獲得などが挙げられます。
5. 技術革新と主力製品
マーケットエンタープライズは、技術革新に関する具体的な情報は開示していません。主力製品は、買取サイト「高く売れるドットコム」であり、多様なリユース品の買取・販売を通じて収益を上げています。
6. 株価の評価
- 株価: 1546.0円
- PER（会社予想）: (連)22.92倍
- PBR（実績）: (連)7.15倍
- EPS（会社予想）: (連)67.44
- BPS（実績）: (連)216.17
PERは22.92倍であり、業界平均PER21.3と比較するとやや割高な水準です。PBRは7.15倍と、業界平均PBR1.8と比較して非常に高い水準です。これは、自己資本に対する株価の割高感を示唆しています。EPSとBPSを考慮すると、現在の株価は割高と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、5月15日に年初来高値1776円を更新した後、下落傾向にあります。5月21日の終値は1546円であり、年初来高値からは下落していますが、年初来安値1101円からは上昇しています。50日移動平均線1469.88円を上回っており、上昇トレンドにあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で19,008,339千円、前年同期比で増加傾向にあります。
- 営業利益: 過去12ヶ月で298,760千円、前年同期から大幅に改善しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月では-476,300千円と赤字ですが、前年同期の赤字幅から縮小しています。
- ROE（実績）: (連)-42.63%とマイナスであり、収益性の改善が課題です。
- 自己資本比率（実績）: (連)16.5%と低く、財務体質の強化が望まれます。
第3四半期決算では、売上高が前年同期比34.0%増、営業利益が同344.9%増と大幅な増収増益を達成しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは0.00%であり、無配です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にありますが、5月15日には年初来高値を更新しており、上昇の勢いも見られます。信用買残は減少傾向にあり、信用倍率は0.00倍と、売り残がありません。
11. 総評
マーケットエンタープライズは、リユース市場の成長を背景に、増収増益を達成しています。しかし、ROEがマイナスであり、PBRも高い水準にあるため、今後の収益性改善と財務体質の強化が課題です。株価は、直近で下落傾向にあるものの、50日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると判断できます。投資を検討する際には、今後の業績推移、特に利益率の改善、自己資本比率の向上に注目する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 3135 |
| 企業名 | マーケットエンタープライズ |
| URL | http://www.marketenterprise.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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