1. 企業情報
山梨中央銀行は、山梨県を地盤とする地方銀行です。個人・法人向けに預金、融資、保険、投資信託、リースなどの幅広い金融サービスを提供しています。また、東京都西部にも支店を展開し、静岡銀行との業務提携も行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
山梨中央銀行は、山梨県内唯一の地方銀行であり、県内融資シェア約4割と高いシェアを誇っています。地元の顧客基盤が強固であることが強みです。地方銀行業界は、人口減少や低金利、FinTechの台頭など、様々な課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣のビジョン:
- 地域経済への貢献
- 顧客ニーズへの対応
- 収益基盤の強化
中期経営計画:
- 詳細な中期経営計画の情報は開示されていませんが、決算短信からは、収益性向上、顧客基盤の強化、業務効率化などが重点分野と推測されます。
- 静岡銀行との連携強化による事業拡大も期待されます。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル:
- 預貸金業務が中心であり、金利収入が主な収益源です。
- 手数料収入や、有価証券運用益も収益に貢献しています。
市場ニーズの変化への適応力:
- デジタル化への対応、FinTechとの連携、多様化する顧客ニーズへの対応が重要です。
- 資産運用コンサルティングなど、付加価値の高いサービスの提供も求められます。
5. 技術革新と主力製品
- 具体的な技術革新に関する情報は限定的です。
- インターネットバンキングやモバイルバンキングなど、デジタルサービスの拡充が重要です。
- 中小企業向け融資や住宅ローンなど、地域経済を支える融資が主力商品です。
6. 株価の評価
- 株価: 2,457.0円（2024年5月24日終値）
- EPS（会社予想）: 274.74円
- PER（会社予想）: 8.94倍 (業界平均: 10.7)
- BPS（実績）: 6,957.87円
- PBR（実績）: 0.35倍 (業界平均: 0.4)
PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 2,573円
- 年初来安値: 1,537円
- 直近10日間の株価: 上昇傾向にあり、年初来高値に近づいています。
- 50日移動平均: 2065.10
- 200日移動平均: 1906.81
株価は上昇トレンドにあり、200日移動平均線を大きく上回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12ヶ月）: 561.6億円
- 営業利益率（過去12ヶ月）: 23.74%
- 当期純利益（過去12ヶ月）: 76.7億円
- ROE（過去12ヶ月）: 3.58%
- 自己資本比率: 4.6%
過去の傾向:
- 売上高は、2023年3月期から微減しています。
- 当期純利益は、2021年以降増加傾向にあります。
- ROEは、低水準です。
- 自己資本比率は、低い水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.48%
- 1株配当（会社予想）: 110.00円
- 配当性向: 32.10%
- 2025年3月期末配当: 76.00円
- 2026年3月期(予想)年間配当: 110.00円
2026年3月期の配当は、親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当性向40%を目安とする方針です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価変動: 上昇傾向
- 出来高: 増加傾向
- 信用買残: 減少
- 信用売残: 増加
- 株価への影響要因:
- 業績動向
- 金融政策
- 金利動向
- 地域経済の動向
11. 総評
山梨中央銀行は、山梨県内唯一の地方銀行として、強固な顧客基盤と高いシェアを誇っています。業績は回復傾向にあり、増配も実施しています。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。しかし、自己資本比率が低く、ROEも低水準であること、地方銀行を取り巻く環境の厳しさなど、注意すべき点もあります。
企業情報
| 銘柄コード | 8360 |
| 企業名 | 山梨中央銀行 |
| URL | http://www.yamanashibank.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
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