1. 企業情報

会社概要

ラサ工業株式会社は、化成品(主力はリン酸系製品)、機械、電子材料の3事業を展開する素材・化学メーカーです。創業は1911年、沖縄ラサ島でのリン鉱脈発見が起点で、100年以上の歴史を持ちます。半導体や液晶向けの高純度リン酸、高機能薬剤、消臭剤、水処理剤などを製造販売し、機械部門では掘進機や破砕機、産業廃棄物処理機械等も手掛けています。電子材料部門では高純度無機素材や放射性ヨウ素吸着剤などを提供。国内外に事業展開し、2024年度の海外売上比率は約40%です。

2. 業界のポジションと市場シェア

業界内ポジション

ラサ工業は「化学(スペシャリティケミカル)」業界に属し、特にリン酸系化学品で国内有数の供給力を持ちます。半導体・液晶分野向けの高純度材料で一定の競争優位性を有し、安定した顧客基盤を持っています。

競争優位性・課題

  • 優位性:高純度・高機能リン酸製品、半導体向け材料の品質・供給力
  • 課題:半導体市況の変動、原材料価格や為替変動、機械事業のプラント販売依存度

3. 経営戦略と重点分野

経営ビジョン・戦略

中期経営計画2026では「経営資源の最適化と収益力強化による企業価値向上」を基本方針としています。

重点施策・分野

  • 半導体・エレクトロニクス分野向け高付加価値製品への集中
  • 化成品事業の収益力強化
  • 機械事業の事業構造改革(プラント販売への依存度低減)
  • 海外市場の拡大
  • 経営基盤の強化(財務健全性・効率性向上)

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデル

  • 主力の化成品(リン酸系製品)は半導体・液晶産業の成長と連動
  • 水処理剤、消臭剤などの安定需要
  • 機械事業・電子材料事業は市況変動の影響を受けやすいが、複数事業によるリスク分散

市場ニーズ変化への適応力

  • 半導体市況の変動リスクはあるが、高純度化・高機能化の技術開発で対応
  • 環境対応型製品(消臭剤・水処理剤)への取り組みも進行

5. 技術革新と主力製品

技術開発動向・独自性

  • 高純度リン酸製造技術、半導体向け超高純度薬品の開発
  • 電子材料ではガリウム、インジウム、ホウ素酸化物などの高純度無機素材
  • 放射性ヨウ素吸着剤などの環境対応型製品

収益を牽引している製品・サービス

  • 半導体・液晶向け高純度リン酸
  • 水処理用凝集剤、消臭・抗菌剤
  • 機械部門の掘進機・破砕機

6. 株価の評価

  • 株価:3,215円(2025年5月27日)
  • EPS(会社予想):422.68円
  • BPS(実績):3,570.64円
  • PER(会社予想):7.61倍
  • PBR(実績):0.90倍
  • 業界平均:PER 20.4倍、PBR 1.1倍

評価

  • 業界平均と比較してPER・PBRともに割安水準
  • EPS・BPSから見ても株価は利益・純資産に対して低めの水準

7. テクニカル分析

  • 年初来高値:3,350円、年初来安値:2,224円
  • 直近株価:3,215円(高値圏に近い)
  • 直近10日間で急上昇後、やや調整気味
  • 50日移動平均:2,746.88円、200日移動平均:2,681.72円
  • 現在値は移動平均線を大きく上回っており、上昇モメンタムが強い

8. 財務諸表分析

売上・利益・キャッシュフロー

  • 売上高(2025年3月期):45,421百万円(前年比6.2%増)
  • 営業利益:4,736百万円(前年比31.9%増)
  • 当期純利益:3,131百万円(前年比31.4%増)
  • 営業CF:5,038百万円、フリーCFもプラス
  • ROE:11.85%、ROA:6.57%
  • 自己資本比率:60.8%(財務健全性高い)

過去数年の傾向

  • 2022~2025年で売上・利益ともに増加傾向
  • 2023年は一時的に減収減益も、2024年以降回復基調
  • キャッシュフローも安定

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り(会社予想):3.98%
  • 1株配当(会社予想):128円(前期比増配予定)
  • 配当性向:約32.7%(安定配当方針)
  • 近年は増配傾向、特別配当なし
  • 自社株買い実施の記録は直近では限定的

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近10日間で株価は大幅上昇後、やや調整
  • 信用買残が増加傾向、信用倍率高い(14.86倍)=個人投資家の関心強い
  • 出来高も増加傾向
  • 半導体市況や業績回復への期待が株価上昇要因

11. 総評

ラサ工業は、半導体・液晶分野向け高純度リン酸を主力とする化学メーカーであり、堅実な財務基盤と安定した収益性を有しています。直近では業績・利益ともに大幅増加、配当も増配予定で株主還元にも積極的です。株価は業界平均と比較して割安水準にあり、直近の株価モメンタムも強い状況です。今後は半導体市況や原材料価格の動向がリスク要因となりますが、中期経営計画に基づき、経営資源の最適化と収益力強化が進められています。
※本レポートは情報提供を目的とし、投資判断を目的とするものではありません。


企業情報

銘柄コード 4022
企業名 ラサ工業
URL http://www.rasa.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 素材・化学 – 化学

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By シャーロット

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