1. 企業情報
永大産業は、住宅用建材と木質ボードの製造・販売を主な事業とする企業です。主力製品は複合フローリング材で、国内トップクラスのシェアを誇ります。その他、内装ドア、収納、水回り製品なども手掛けています。
2. 業界のポジションと市場シェア
複合フローリング材で国内首位級のシェアを持つことが強みです。住宅資材市場は、新築住宅着工戸数の変動に影響を受けやすく、競争も激しい業界です。木質ボード事業は、原材料価格や競合他社の動向に左右されやすい側面があります。
3. 経営戦略と重点分野
中期経営計画「EIDAI Advance Plan 2026」に基づき、住宅資材事業における「Skism」ブランドの販売拡大、新製品開発、3D空間シミュレーションの公開、TVドラマへの美術協力による認知度向上を図っています。木質ボード事業では、ENボード株式会社の収益改善、新規販売先の開拓、パーティクルボードの新たな用途開発を推進しています。
4. 事業モデルの持続可能性
住宅市場の動向に大きく左右されるため、市場ニーズの変化への対応が重要です。高付加価値製品の開発や、リフォーム市場への参入など、新たな収益源の確保が課題となります。
5. 技術革新と主力製品
複合フローリング材が主力製品であり、高い技術力と品質が強みです。3D空間シミュレーションの公開など、顧客への提案力を強化しています。
6. 株価の評価
- 株価: 218.0円（2025年5月27日終値）
- EPS（会社予想）: 11.31円
- PER（会社予想）: 19.27倍（業界平均: 10.0倍）
- BPS（実績）: 1,001.23円
- PBR（実績）: 0.22倍（業界平均: 0.5倍）
- 配当利回り（会社予想）: 4.59%
PERは業界平均よりも高いですが、PBRは低い水準です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、216円から224円の間を推移しており、200日移動平均線（214.71円）を上回っています。年初来高値（272円）からは下落していますが、年初来安値（195円）からは上昇しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は712億円で、前期比-0.6%と微減。
- 営業利益: 2025年3月期は2.93億円の営業損失。
- 当期純利益: 2025年3月期は2900万円の当期純損失。
- ROE（実績）: -0.07%
- 自己資本比率（実績）: 49.9%
売上高は微減、営業利益は赤字、当期純利益も赤字と、厳しい状況です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.59%
- 1株配当（会社予想）: 10.00円
- 配当性向: 16.26%
高い配当利回りは魅力的ですが、業績悪化の中で維持できるかが注目されます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、216円から224円の間を推移しており、方向感に欠けています。信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心は高まっている可能性があります。
11. 総評
永大産業は、複合フローリング材で高いシェアを持つ住宅建材メーカーです。しかし、2025年3月期は業績が悪化し、営業損失、当期純損失を計上しました。今後の業績回復には、住宅資材事業の強化、木質ボード事業の収益改善が不可欠です。高い配当利回りは魅力的ですが、業績の回復と持続可能な株主還元策の実施が今後の注目点です。
株価は、PERは割高、PBRは割安と評価が分かれます。テクニカル的には、200日移動平均線を上回っており、底堅さが見られます。
企業情報
| 銘柄コード | 7822 |
| 企業名 | 永大産業 |
| URL | http://www.eidai.com/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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