1. 企業情報
- 企業名: 生化学工業株式会社(Seikagaku Corporation)
- 設立: 1947年6月2日
- 所在地: 東京都千代田区丸の内1-6-1
- 代表者: 水谷 建
- 従業員数: 988人(平均年齢40.6歳、平均年収846万円)
- 事業内容: 主に複合糖質(グリココンジュゲート)に関連する医薬品・医療機器の製造・販売を国内外で展開。
- 医薬品事業(売上高の約72%): 関節機能改善のためのヒアルロン酸製剤(ARTZ、SUPARTZ FX等)、眼科手術補助剤、内視鏡手術補助剤(MucoUp)、椎間板ヘルニア治療薬(HERNICORE)など。
- LAL事業(売上高の約28%): エンドトキシン測定試薬(Pyrochrome等)の開発・販売。
- その他: 医薬品・化粧品向け原料(ヒアルロン酸ナトリウム等)も提供。
- 特徴: 関節疾患関連に特化した開発体制。ヒアルロン酸製剤の販売は科研製薬・参天製薬が担当。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界区分: 医薬品(プライム市場上場)
- 市場シェア・競争優位性:
- 関節疾患治療薬(特にヒアルロン酸製剤)で独自性を持つが、同分野の競合(科研製薬、参天製薬等)も存在。
- LAL事業は医薬品・医療機器の品質管理分野で国内外に展開。
- 課題:
- 主力製品の市場成長鈍化やロイヤリティ収入の減少、海外展開の承認取得難航(例:SI-6603の米国承認未達)。
- 収益源の多様化が今後の課題。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・戦略: 2023年3月期~2026年3月期を「成長を実現する期間」と位置付け、研究開発強化とグローバル展開を推進。
- 中期経営計画の重点施策:
- 新規医薬品の開発(SI-6603、SI-614、SI-613等)
- LAL事業の拡大(新規診断薬の投入、海外展開強化)
- 既存製品の市場浸透・提携先との連携強化
- 進捗状況:
- SI-6603の米国承認は得られず、計画修正が必要。
- その他の施策は概ね計画通り進行。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 医薬品・医療機器の製造販売+ロイヤリティ収入+LAL事業による安定収益構造。
- 市場ニーズへの適応力: 高齢化社会による関節疾患治療薬の需要は一定。LAL事業は医薬品・医療機器業界の品質管理需要に支えられる。
- リスク要因: 主力製品の特許切れ、海外市場での承認取得難航、為替変動など。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向・独自性: グリココンジュゲート領域に特化した研究開発体制。ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸の応用技術に強み。
- 主力製品・サービス:
- 医薬品: ARTZ、SUPARTZ FX、HERNICORE等
- LAL事業: Pyrochrome、ENDOSPECY、TOXICOLOR等
- 新規開発品: SI-6603(椎間板ヘルニア治療薬)、SI-614(ドライアイ治療薬)、SI-613(膝関節症治療薬)等
6. 株価の評価
- 株価: 643円(2025/5/28終値)
- EPS(会社予想): 24.74円
- BPS(実績): 1,340.98円
- PER(会社予想): 25.99倍(業界平均27.8倍)
- PBR(実績): 0.48倍(業界平均1.4倍)
- 評価: PERは業界平均並み、PBRは業界平均を大きく下回る。BPSに対して株価は半値以下で推移している。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 805円
- 年初来安値: 625円
- 50日移動平均: 699.06円
- 200日移動平均: 785.15円
- 直近株価水準: 直近10日間は640円台で推移し、年初来安値圏に近い。移動平均線を下回っており、安値圏にあるといえる。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 39,374百万円(2025年3月期、前年比+8.7%)
- 営業利益: 1,333百万円(前年比+207.8%)
- 純利益: 1,214百万円(前年比-44.5%)
- 営業キャッシュフロー: 4,429百万円
- ROE: 1.67%
- ROA: 1.01%
- 自己資本比率: 87.3%
- 財務の特徴: 売上・営業利益は増加も、純利益は税負担増等で減少。高い自己資本比率で財務健全性は高いが、収益性指標(ROE/ROA)は低い水準。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り(会社予想): 4.67%(年間30円)
- 配当性向: 75.82%
- 自社株買い: 自己株式保有比率3.94%
- 方針: 安定配当を基本とし、2025年3月期は増配(前年26円→30円)。配当性向は高め。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価変動傾向: 直近1年で年初来高値805円→直近643円と下落傾向。52週変動幅は625~805円。
- 出来高・信用動向: 信用買残が増加傾向、信用倍率は高め(15.99倍)。出来高は安定。
- 影響要因: 業績予想の下方修正、米国での新薬承認未達などが株価下落要因と考えられる。
11. 総評
生化学工業は、関節疾患関連の医薬品とLAL事業に強みを持つ医薬品メーカーです。財務基盤は非常に安定しており、高い自己資本比率と豊富な現金を有しています。一方で、主力製品の成長鈍化や新薬の海外承認遅延など、収益成長面では課題も見られます。株価はPBRで割安感があり、配当利回りも高い水準となっていますが、ROEやROAなどの収益性指標は低調です。今後は新規開発品の進捗や海外展開の成否が重要なポイントとなります。株価は直近安値圏で推移しており、業績動向や新薬開発の進展に注目が集まります。
企業情報
銘柄コード | 4548 |
企業名 | 生化学工業 |
URL | http://www.seikagaku.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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