1. 企業情報

企業名: 株式会社ユーザーローカル
設立: 2007年8月
所在地: 東京都港区芝浦3-1-21 田町ステーションタワーS
代表者: 伊藤 将雄
事業内容:
– SNS分析、ビッグデータ解析、AI業務支援ツールの開発・提供
– 主なサービス:AIサポートチャットボット、SNS分析ツール「Social Insight」、アクセス解析・UI/UX分析ツール「User Insight」など
– 企業や自治体向けに、AI・FAQシステムやビッグデータ解析ツールを提供

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界区分: 情報・通信業(ITサービス、クラウドサービス、AIソリューション)
  • 競争優位性:
    • SNS分析やAIチャットボットなど、データ解析・AI活用分野で高い技術力と実績を持つ
    • クラウド型サービスにより、継続的なストック収益モデルを確立
    • 主要顧客は大企業や自治体を含み、安定した需要が見込まれる
  • 課題:
    • AI・クラウド分野は競合も多く、技術革新や他社との差別化が継続的に求められる
    • 市場成長に伴う人材確保や開発体制強化が必要

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・戦略:
    • 「AI・ビッグデータ技術で企業の業務効率化・価値創出に貢献」を掲げ、AI活用の社会実装を推進
  • 中期経営計画・重点分野:
    • 既存AIチャットボット、SNS分析ツールの機能強化
    • 新規AIソリューションの開発・提供
    • クラウドサービスの拡充とサブスクリプション型収益の強化
    • 研究開発投資と人材育成

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:
    • サブスクリプション型(月額課金)のクラウドサービスが中心
    • 顧客の継続利用率が高く、安定したストック収益を確保
  • 市場ニーズへの適応力:
    • AI・DX需要の拡大とともに市場成長が見込まれる
    • 顧客ニーズに応じた新サービス開発や機能追加を継続

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向・独自性:
    • 自社開発のAIエンジンやビッグデータ解析技術を保有
    • UI/UX分析やヒートマップ解析など独自機能を展開
  • 収益牽引製品・サービス:
    • AIサポートチャットボット
    • SNS分析ツール「Social Insight」
    • アクセス解析・UI/UX分析ツール「User Insight」

6. 株価の評価

  • 株価: 1,818円(2025/5/28終値)
  • EPS(会社予想): 82.77円
  • BPS(実績): 520.98円
  • PER(会社予想): 21.96倍(業界平均23.2倍よりやや低い)
  • PBR(実績): 3.49倍(業界平均2.3倍より高い)

評価:
– PERは業界平均をやや下回り、利益成長を織り込んだ水準
– PBRは業界平均を上回り、成長期待や高収益性を反映
– EPS/BPSから見て、利益・純資産ともに着実に増加傾向

7. テクニカル分析

  • 年初来高値: 1,974円
  • 年初来安値: 1,313円
  • 直近株価: 1,818円(5/28終値)
  • 50日移動平均: 1,661.42円
  • 200日移動平均: 1,808.91円

現状:
– 直近株価は200日移動平均線付近で推移
– 年初来高値圏にはやや届かず、直近10日間は1,700円台後半~1,800円台前半で推移
– 直近は上昇基調で推移しているが、やや高値圏

8. 財務諸表分析

  • 売上高:
    • 2021年: 2,088百万円 → 2024年: 3,908百万円(年平均成長率約24%)
  • 営業利益:
    • 2021年: 855百万円 → 2024年: 1,728百万円
  • 純利益:
    • 2021年: 615百万円 → 2024年: 1,186百万円
  • ROE(実績): 16.85%
  • ROA(実績): 13.74%
  • 自己資本比率: 87.4%(極めて高い安全性)
  • キャッシュフロー: 現金保有額も潤沢(7,990百万円)

傾向:
– 売上・利益ともに着実な成長
– 高収益・高安全性の財務体質
– 営業利益率・純利益率ともに高水準

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り(予想): 0.77%
  • 1株配当(予想): 14.00円(前期8.00円から増配予定)
  • 配当性向: 10.06%(利益成長を優先しつつ、安定配当を維持)
  • 自社株買い: 自己株式保有あり(192,300株、1.19%)

方針:
– 増配傾向だが、配当性向は低め
– 成長投資を優先しつつ、株主還元も意識

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近株価の動き:
    • 5月中旬以降、1,700円台後半から1,800円台前半へ上昇
    • 出来高も安定して推移
  • 信用取引状況:
    • 信用買残多め(信用倍率28.62倍)で個人投資家の関心が高い
  • 機関投資家比率: 12.79%、インサイダー保有率高め(47.99%)

影響要因:
– AI・DX関連銘柄としてのテーマ性
– 業績・配当予想の上方修正、増配発表などが材料

11. 総評

ユーザーローカルは、AI・ビッグデータ解析分野で高い技術力と成長性を持つIT企業です。クラウド型サービスによる安定したストック収益モデルと、着実な売上・利益成長、高い財務安全性が特徴です。株価は業界平均並みのPER水準で推移し、PBRは高めですが、成長期待や高収益性を反映しています。配当は増配傾向ですが、配当性向は低めで、今後も成長投資を重視する姿勢が見られます。AI・DX市場の拡大を背景に、今後も安定成長が期待される企業です。


企業情報

銘柄コード 3984
企業名 ユーザーローカル
URL http://www.userlocal.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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By シャーロット

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