1. 企業情報
- 事業内容: アイフルは、独立系の消費者金融大手であり、主に無担保ローン、事業者ローン、クレジットカード事業、信用保証事業を展開しています。全国に店舗を展開し、幅広い金融サービスを提供しています。
- 特徴: 京都に本社を置き、消費者金融業界で一定の地位を確立しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 消費者金融業界において、大手の一角を占めています。
- 競争優位性: 全国的な店舗網と、多様な金融サービスを提供している点が強みです。
- 課題: 貸金業規制や、他社との競争激化、顧客ニーズの変化への対応が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 10年間の長期ビジョンとして「IT企業への変革 ~100年続く企業を目指す〜」を掲げています。
- 中期経営計画: 2027年3月期を最終年とする中期経営計画「Try Harder 〜あらたな成長ステージに向けて〜」を策定し、主力事業の成長とコスト構造改革による利益水準の向上を目指しています。
- 重点分野: ローン事業、信用保証事業、クレジット事業の強化、デジタル分野の内製化による顧客対応力強化、UI/UXの改善、新規提携・タイアップカードの発行、アプリ機能の拡充、優待サービスの拡充。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 主に、貸付金利息収入、クレジットカード事業からの手数料収入、信用保証料収入などです。
- 市場ニーズへの適応力: デジタル化への対応、顧客ニーズに合わせたサービスの提供が重要です。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: デジタル技術を活用した顧客対応力の強化、UI/UXの改善に注力しています。
- 主力製品: 無担保ローン、クレジットカード、信用保証サービスなどが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- PER (会社予想): 7.83倍 (業界平均: 10.3)
- PBR (実績): 0.85倍 (業界平均: 0.9)
- EPS (会社予想): 49.70円
- BPS (実績): 455.12円
- 評価: PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 直近の株価は389.0円です。
- 年初来高値は428円、年初来安値は288円です。
- 50日移動平均線は357.88円、200日移動平均線は336.62円です。
- 直近10日間の株価は、385円から393円の間を推移しており、やや上昇傾向にあります。
- 判断: 株価は、年初来安値から上昇し、50日、200日移動平均線を上回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は189,054百万円（前期比15.9%増）と増収。
- 営業利益: 2025年3月期は25,302百万円（前期比20.1%増）と増益。
- 経常利益: 2025年3月期は26,817百万円（前期比21.5%増）と増益。
- 当期純利益: 2025年3月期は21,818百万円（前期比2.3%減）と減益。
- ROE (過去12か月): 10.45%
- 自己資本比率 (実績): 15.0%
- 分析: 売上高、営業利益、経常利益は増加していますが、当期純利益は減少しています。ROEは10%を超えており、効率的な経営が行われていると評価できます。自己資本比率は低い水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 3.08%
- 1株配当 (会社予想): 12.00円
- 配当性向: 2.13%
- その他: 中間配当1.00円、期末配当1.00円。2026年3月期の年間配当予想は12.00円。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間の株価は、385円から393円の間を推移しており、やや上昇傾向にあります。
- 信用取引: 信用買残は増加、信用売残も増加しており、信用倍率は12.78倍と高水準です。
- 株価への影響要因: 業績、金利動向、貸金業規制の動向などが影響を与える可能性があります。
11. 総評
アイフルは、消費者金融大手として安定した収益基盤を持っています。業績は増収増益傾向にあり、株価は割安感があります。中期経営計画に基づき、デジタル化への対応や顧客ニーズに合わせたサービス提供を進めており、今後の成長も期待できます。ただし、自己資本比率が低いこと、貸金業規制や金利動向の影響を受けやすい点には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 8515 |
| 企業名 | アイフル |
| URL | http://www.aiful.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 金融（除く銀行） – その他金融業 |
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