1. 企業情報
市進ホールディングスは、学習塾「市進学院」を中核とする教育サービス事業と、介護福祉サービス事業を展開しています。首都圏を中心に学習塾を展開し、個別指導塾や介護施設も運営しています。学研ホールディングスの持分法適用会社です。
2. 業界のポジションと市場シェア
学習塾業界は競争が激しく、少子化の影響も受けています。市進ホールディングスは、首都圏に強みを持つ中堅規模の事業者であり、大手学習塾との競争に加えて、個別指導塾やオンライン学習サービスの台頭といった新たな競合も存在します。介護福祉サービス事業は、高齢化社会を背景に需要が拡大していますが、人材確保や運営コストの上昇といった課題があります。
3. 経営戦略と重点分野
市進ホールディングスは、教育サービス事業において、塾の本来価値への原点回帰、小学校低学年からの学習指導、英語の学習指導、高校生への大学受験指導を強化しています。介護福祉サービス事業では、人材の採用と育成を最重要課題としています。中期経営計画では、売上高営業利益率5%の持続を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
教育サービス事業は、少子化の影響を受けやすいものの、質の高い教育サービスの提供や、個別指導、オンライン学習など多様なニーズへの対応が重要となります。介護福祉サービス事業は、高齢化の進展に伴い需要は安定していますが、人件費や運営コストの上昇、人材不足といった課題への対応が求められます。
5. 技術革新と主力製品
市進ホールディングスは、ICTを活用した教育サービスの提供や、オンライン学習の強化など、技術革新への対応を進めています。主力製品は、学習塾「市進学院」の授業や、個別指導塾「個太郎塾」のサービスです。
6. 株価の評価
- 株価: 413.0円
- PER（会社予想）: 10.48倍 (業界平均: 15.0)
- PBR（実績）: 1.57倍 (業界平均: 1.2)
- EPS（会社予想）: 39.42円
- BPS（実績）: 263.83円
PERは業界平均を下回っており、割安感があります。PBRは業界平均を上回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、402円から413円の間を推移しており、50日移動平均線（407.50円）を上回っています。200日移動平均線（461.79円）を下回っており、中長期的なトレンドは弱気です。年初来高値は496円、年初来安値は374円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で18,459百万円と、前期（17,948百万円）から増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で918百万円と、前期（941百万円）から減少しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で317百万円と、前期（363百万円）から減少しています。
- ROE（実績）: 13.08%
- ROA（過去12か月）: 4.31%
- 自己資本比率（実績）: 15.7%
売上高は増加していますが、利益は減少傾向にあります。ROEは比較的高く、自己資本比率は低い水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.42%
- 1株配当（会社予想）: 10.00円
- 配当性向: 27.69%
- 自社株買い: なし
安定した配当を実施しており、配当性向も適度な水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、400円台前半で小幅な変動を繰り返しています。出来高は低調で、投資家の関心はそれほど高くないと考えられます。
* 信用買残: 21,600株（前週比+2,000株）
* 信用倍率: 0.00倍
信用倍率が低く、需給面での不安があります。
11. 総評
市進ホールディングスは、教育サービスと介護福祉サービスを両輪とする企業です。株価は割安感がありますが、業績は伸び悩んでおり、今後の成長戦略が重要となります。少子化や競争激化といった課題への対応、人材確保、コスト管理などが今後の注目点です。テクニカル面では、中長期的なトレンドは弱気であり、今後の株価動向を注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 4645 |
| 企業名 | 市進ホールディングス |
| URL | http://www.ichishin.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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