1. 企業情報
工藤建設（証券コード: 1764）は、神奈川県を地盤とする中堅ゼネコンです。建築請負と不動産販売を主力とし、大規模修繕工事にも強みを持っています。近年は介護事業にも注力しており、M&Aによる事業拡大を図っています。
* 事業内容: 建設事業、不動産事業、建物管理事業、介護事業を展開しています。
* 特徴: 神奈川県を地盤とし、公共・民間工事を手掛ける。介護事業への積極的な取り組みが特徴。
2. 業界のポジションと市場シェア
工藤建設は、中堅ゼネコンとして、地域密着型の事業展開を行っています。神奈川県内での一定のシェアを確保していると考えられますが、全国展開の大手ゼネコンと比較すると、市場シェアは限定的です。
* 競争優位性: 地域密着型であること、大規模修繕工事への強み、介護事業への参入。
* 課題: 大手ゼネコンとの競争、資材価格の高騰、人手不足、介護事業における競争激化。
3. 経営戦略と重点分野
工藤建設は、中期経営計画において「収益力の強化」「人財力の強化」「サステナビリティの推進」を掲げています。
* 経営ビジョン: 詳細なビジョンは不明ですが、中期経営計画に基づき、事業の成長と持続可能性の向上を目指していると考えられます。
* 重点分野:
* 建設事業における収益性向上
* 不動産事業の安定的な収益確保
* 介護事業の拡大（M&Aを含む）
* 人財育成と確保
* サステナビリティへの取り組み
4. 事業モデルの持続可能性
工藤建設の事業モデルは、建設需要と不動産需要に依存しており、景気変動の影響を受けやすい側面があります。介護事業への参入は、安定的な収益源の確保に繋がる可能性があります。
* 収益モデル: 建設工事の請負、不動産販売、賃貸収入、介護サービスの提供。
* 市場ニーズへの適応力: 建設需要の変動、不動産市場の動向、高齢化社会への対応が重要。介護事業への参入は、市場ニーズへの適応の一環。
5. 技術革新と主力製品
工藤建設の技術革新に関する具体的な情報は限られています。建設技術においては、品質向上、コスト削減、環境負荷低減などが重要なテーマとなります。
* 技術開発の動向: 大規模修繕工事における技術力、省エネ技術の導入などが考えられます。
* 主力製品/サービス: 建築工事、土木工事、不動産販売、介護サービス。
6. 株価の評価
現在の株価は3,035円です。
* PER (会社予想): 11.16倍 (業界平均: 11.3)
* PBR (実績): 0.72倍 (業界平均: 0.7)
* EPS (会社予想): 271.91円
* BPS (実績): 4,194.86円
PER、PBRともに業界平均と同程度であり、割高感はありません。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、2,900円台後半から3,000円台で推移しており、上昇基調にあります。年初来高値（3,110円）に近づいており、高値圏にあると判断できます。
* 株価推移: 上昇トレンド。
* 現在の株価: 3,035円（高値圏）
8. 財務諸表分析
| 指標 | 過去12か月 | 2024/6/30 | 2023/6/30 | 2022/6/30 | 2021/6/30 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 20,521,368 | 20,521,368 | 19,579,875 | 17,009,361 | 19,801,167 |
| 営業利益 | 471,904 | 471,904 | 333,357 | 240,177 | 601,320 |
| 経常利益 | 351,415 | 351,415 | 266,788 | 199,463 | 563,522 |
| 当期純利益 | 206,760 | 206,760 | 135,898 | 121,056 | 355,715 |
| 売上高営業利益率 | 1.97% | ||||
| ROE | 8.06% | ||||
| ROA | 3.35% |
- 売上高: 過去12ヶ月は増加傾向。
- 利益: 2021年をピークに減少傾向にあったが、2024年は回復傾向。
- ROE/ROA: 良好な水準。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 3.29%
- 1株配当 (会社予想): 100.00円
- 配当性向: 27.83%
- 株主還元策: 配当を実施。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは強いです。
* 株価の変動: 上昇トレンド。
* 株価への影響要因: 業績、業界動向、金利変動、M&Aの進捗など。
11. 総評
工藤建設は、神奈川県を地盤とする中堅ゼネコンで、建設事業、不動産事業、介護事業を展開しています。直近の業績は回復傾向にあり、株価も上昇基調です。PER、PBRは業界平均と同程度で、割高感はありません。配当利回りも3%を超えており、魅力的な水準です。ただし、建設業界の競争激化、資材価格の高騰、人手不足、介護事業の課題など、リスク要因も存在します。今後の業績推移と、中期経営計画の進捗状況に注目する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 1764 |
| 企業名 | 工藤建設 |
| URL | http://www.kudo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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