1. 企業情報
西川ゴム工業株式会社は、自動車用ゴム部品（ドアシールが主力）および一般産業用ゴム製品を製造・販売する企業です。国内自動車メーカー全てにシール製品を納入しており、自動車部品分野で高いシェアを誇ります。1934年創業、広島県に本社を置き、グローバルに事業を展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内ポジション: 自動車用ドアシールで国内首位であり、高い競争優位性を持っています。
- 競争優位性: 国内自動車メーカーとの強固な取引関係、長年の技術蓄積、高品質な製品が強みです。
- 課題: 自動車業界の変革期における、EVシフトへの対応、海外市場での競争激化、原材料価格変動リスクなど。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 2030年グローバル中長期経営計画を策定し、最適な自己資本比率55%を2031年3月期までに達成を目指しています。
- 重点分野:
- 国内: 軽量・静音の差別化製品のブランド戦略、AI活用による開発期間短縮、日本車へのシェア拡大。
- 海外: メキシコ子会社の内部統制強化、中国メーカー・欧州メーカーからの受注拡大、中国生産体制強化による収益性改善。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 自動車部品への依存度が高く、自動車業界の動向に大きく影響を受けます。
- 市場ニーズへの適応力: EVシフトへの対応、環境負荷低減への取り組み、新技術への投資などが重要となります。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 軽量化、静音化、耐久性向上などの技術開発が重要です。AIを活用した製品設計や材料開発も進めています。
- 主力製品: 自動車用ドアシールが収益の柱です。
6. 株価の評価
- 株価: 2,448.0円（2025年5月30日終値）
- PER（会社予想）: 22.51倍
- PBR（実績）: 1.08倍
- EPS（会社予想）: 108.73円
- BPS（実績）: 2,276.51円
- 業界平均PER: 8.5
- 業界平均PBR: 0.6
- 考察: PERは業界平均と比較して高めです。PBRは業界平均より高いです。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 年初来高値: 2,600円
- 年初来安値: 1,060円
- 50日移動平均: 2381.29円
- 200日移動平均: 1535.19円
- 直近10日間の株価は上昇傾向にあります。
- 52週高値に近づいています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は117,904百万円（前年同期比20.1%増）。
- 営業利益: 2024年3月期は6,561百万円（前年同期比大幅増）。
- 経常利益: 2024年3月期は8,113百万円（前年同期比大幅増）。
- 当期純利益: 2024年3月期は5,038百万円（前年同期比大幅増）。
- ROE（実績）: 4.59%
- ROA（過去12か月）: 3.32%
- 自己資本比率（実績）: 63.5%
- 考察: 売上高、利益ともに増加傾向にあります。自己資本比率も高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 7.52%
- 1株配当（会社予想）: 184.00円
- 配当性向: 18.39%
- 自社株買い: 2025年4月1日に株式分割を実施。
- 考察: 高い配当利回りは魅力です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価変動: 直近10日間は上昇傾向にあり、モメンタムは強いです。
- 株価への影響要因: 自動車業界の動向、原材料価格の変動、為替レート、EVシフトへの対応などが影響を与える可能性があります。
- 信用取引: 信用買残は多く、信用倍率は0.00倍。
11. 総評
西川ゴム工業は、自動車用ドアシールで高いシェアを持つ優良企業です。業績は好調に推移しており、高い配当利回りも魅力的です。ただし、自動車業界の変革期における事業戦略、EVシフトへの対応、海外展開の成否などが今後の成長を左右する重要なポイントとなります。株価は上昇傾向にあり、今後の動向に注目が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 5161 |
| 企業名 | 西川ゴム工業 |
| URL | http://www.nishikawa-rbr.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 自動車・輸送機 – ゴム製品 |
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