1. 企業情報
事業内容
エル・ティー・エス（LTS, Inc.）は、ビジネスプロセスマネジメント（BPM）を中心としたコンサルティングサービスを提供しています。主なサービスは、企業の業務効率化・変革支援、デジタルトランスフォーメーション（DX）、働き方改革推進など。長期契約型のコンサルティングが多く、ITビジネスマッチングプラットフォーム「アサインナビ」も展開しています。
【連結事業構成】プロフェッショナルサービス90%、プラットフォーム10%（2024.12）
2. 業界のポジションと市場シェア
競争優位性・課題
エル・ティー・エスは、デジタル化・業務効率化需要の高まりを背景に、コンサルティング業界で存在感を強めています。特にDX推進やBPMに強みを持ち、ITと業務改革を融合したサービスが特徴です。一方で、コンサルティング業界は大手総合系やIT系ファームとの競争が激しく、優秀な人材確保やサービスの差別化が今後の課題となります。
3. 経営戦略と重点分野
ビジョン・戦略
経営陣は「企業変革のパートナー」として、顧客企業の持続的成長を支援することを掲げています。
中期経営計画の重点施策
- DX・業務改革支援の拡大
- プラットフォーム事業（アサインナビ等）の成長
- 人材育成・採用強化
- 長期契約型コンサルの拡充
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル・適応力
コンサルティングフィー（時間単価・プロジェクト単価）と、プラットフォーム利用料が主な収益源です。顧客のDX需要や業務効率化ニーズは今後も堅調と見られ、長期契約型の安定収益基盤を有しています。市場ニーズの変化には、IT・業務両面の専門性で対応しています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発・独自性
- BPM・DX領域でのノウハウ蓄積
- ITビジネスマッチング「アサインナビ」など独自プラットフォーム
主力はプロフェッショナルサービス（コンサルティング）ですが、プラットフォーム事業も成長中です。
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 10.52倍（業界平均17.0倍）
- PBR（実績）: 2.05倍（業界平均1.8倍）
- EPS（会社予想）: 197.06円
- BPS（実績）: 1,013.22円
- 株価: 2,074円
評価
PERは業界平均より割安水準、PBRはやや高め。EPS・BPSから見ても、利益成長が株価に織り込まれている印象です。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 2,770円
- 年初来安値: 1,580円
- 直近株価: 2,074円
- 50日移動平均: 2,072.36円
- 200日移動平均: 2,128.73円
分析
現在の株価は50日移動平均付近で推移。年初来高値からは下落基調ですが、安値からは反発しています。直近10日間は2,040～2,100円台でのもみ合い。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2021年7.4億円 → 2024年16.6億円（年率20%以上の成長）
- 純利益: 2021年3.9億円 → 2024年9.7億円
- 営業利益率: 2024年 6.7%
- ROE: 24.48%（高水準）
- ROA: 6.55%
- 自己資本比率: 39.1%
- キャッシュフロー: 現金保有4.93億円、流動比率2.51（健全）
傾向
売上・利益ともに着実な成長。ROEも高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（予想）: 1.69%
- 配当性向: 14.1%
- 自社株買い: 自己株式保有あり（1.95%）
分析
配当性向は低めで、成長投資を優先する方針がうかがえます。安定配当と自社株買いによる還元も実施。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価推移: 2,000円台前半で横ばい傾向
- 信用倍率: 112.94倍（買い残が多い）
- 出来高: 1万株前後で安定
- 株主構成: 経営陣・創業者の保有比率が高い
分析
直近は横ばい～やや反落傾向。信用買い残が多く、需給面でやや過熱感も見られます。
11. 総評
エル・ティー・エスは、DX・業務改革支援を強みとするコンサルティング会社で、安定した成長と高い収益性を維持しています。業界平均と比較して割安な株価指標、健全な財務体質、成長投資を重視した配当方針が特徴です。直近の株価は横ばい圏で推移しており、信用買い残の増加には注意が必要です。今後はDX需要の拡大やプラットフォーム事業の成長が注目されます。
企業情報
| 銘柄コード | 6560 |
| 企業名 | エル・ティー・エス |
| URL | https://lt-s.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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