1. 企業情報
有機合成薬品工業は、医薬用原薬、工業薬品、食品添加物などを製造・販売する化学メーカーです。高品質アミノ酸で世界有数のシェアを持ち、ニプロや長瀬産業との連携も強みです。単一セグメント(ファインケミカル事業)で事業を展開しており、医薬品中間体、化成品、食品添加物も主力製品です。
2. 業界のポジションと市場シェア
有機合成薬品工業は、アミノ酸分野で高い競争力を持っています。高品質アミノ酸で世界有数のシェアを誇り、ニッチ市場での強みを生かしています。
課題:
- グローバルな競争激化
- 原材料価格の変動リスク
- 新技術への対応
3. 経営戦略と重点分野
経営陣のビジョン:
- 中期経営計画を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。
重点分野:
- 高品質アミノ酸を中心としたファインケミカル事業の強化
- 研究開発投資による新製品・新技術の開発
- ニプロ、長瀬産業との連携強化
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル:
- 高品質アミノ酸などの高付加価値製品の販売
- 医薬品中間体、化成品、食品添加物などの多様な製品ラインナップ
- ニッチ市場での競争優位性
市場ニーズへの適応力:
- 医薬品、食品、工業分野など、幅広い分野への製品供給
- 研究開発投資による新製品・新技術の開発
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向:
- アミノ酸関連技術
- 医薬品中間体、化成品、食品添加物関連技術
主力製品:
- 高品質アミノ酸
- 医薬品中間体
- 化成品
- 食品添加物
6. 株価の評価
- 株価: 256円 (2025年5月30日終値)
- PER (会社予想): 9.19倍 (業界平均: 15.9)
- PBR (実績): 0.42倍 (業界平均: 0.7)
- EPS (会社予想): 27.85円
- BPS (実績): 608.38円
- 配当利回り (会社予想): 3.91%
PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は251円~259円のレンジで推移しており、200日移動平均線(263.55円)を下回っています。年初来高値(280円)からは下落、年初来安値(214円)からは上昇しており、方向感は定まっていません。
8. 財務諸表分析
売上高: 過去12ヶ月で151.28億円と、6期連続で過去最高を更新しています。
利益:
- 営業利益は12.16億円(営業利益率8.0%)
- 当期純利益は8.96億円(前期比15.5%増)
キャッシュフロー:
- 営業CF: 21.43億円
- 投資CF: -32.48億円
- 財務CF: 14.96億円
ROE (実績): 7.02%
ROA (過去12か月): 2.97%
自己資本比率 (実績): 48.8%
売上高は増加傾向にあり、利益も改善しています。自己資本比率も高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 3.91%
- 1株配当 (会社予想): 10.00円
- 配当性向: 17.95%
- 自社株買い: なし
安定的な配当を実施しており、配当性向も低く、今後の増配余地も期待できます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の変動傾向:
- 直近10日間の株価は小幅なレンジで推移しており、方向感は定まっていません。
株価への影響要因:
- 業績動向
- 原材料価格の変動
- 為替相場の変動
- 今後の新製品・新技術の開発状況
11. 総評
有機合成薬品工業は、高品質アミノ酸を強みとする化学メーカーです。財務体質は良好で、安定的な配当も魅力です。PER、PBRは割安感があり、今後の業績拡大に期待できます。ただし、直近の株価は方向感が定まっていないため、今後の株価動向を注視する必要があります。
* 割安感: PER、PBRは割安。
* 財務健全性: 自己資本比率は高く、財務体質は良好。
* 業績: 売上高は増加傾向、利益も改善。
* 株価モメンタム: 方向感は定まっていない。
* リスク: 原材料価格の変動、グローバル競争の激化。
注意点:
- 今後の業績見通し(減益予想)
- 株価の変動リスク
本レポートは、情報提供を目的としており、投資助言を行うものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。
企業情報
銘柄コード | 4531 |
企業名 | 有機合成薬品工業 |
URL | http://www.yuki-gosei.co.jp/ |
市場区分 | スタンダード市場 |
業種 | 素材・化学 – 化学 |
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