1. 企業情報
概要
フジッコ株式会社は、惣菜製品（パック惣菜、日配惣菜、だし・調味料）、昆布製品（佃煮、塩昆布、削り昆布等）、豆製品（煮豆、水煮豆、蒸し豆）、ヨーグルト製品（カスピ海ヨーグルト等）、デザート製品（フルーツゼリー等）を製造・販売する食品メーカーです。健康食品や機能性素材の供給も行い、食品メーカーや医薬・化粧品メーカー向けの素材卸も展開しています。1940年設立、本社は兵庫県神戸市。
主な事業構成（2024.3実績）
- 惣菜製品：34%
- 昆布製品：28%
- 豆製品：18%
- ヨーグルト製品：12%
- デザート製品：5%
- その他：3%
2. 業界のポジションと市場シェア
市場ポジション
- 煮豆、昆布製品で国内首位級のシェアを持つ老舗企業。
- 惣菜・ヨーグルト（特にカスピ海ヨーグルト）でも高い知名度。
競争優位性・課題
- 品質管理や菌管理技術を強みとし、健康志向商品の開発に注力。
- 物価高騰や消費者の節約志向が強まる中、価格転嫁やコスト管理が大きな課題。
3. 経営戦略と重点分野
経営ビジョン・戦略
- 「健康」「安心・安全」「おいしさ」を軸に、家庭向け・業務用双方で製品展開。
- 中期経営計画（2025-2027）では、主力製品の強化と新規顧客獲得、収益性向上を目指す。
重点施策
- 煮豆・昆布製品のブランド強化
- ヨーグルト製品の新規顧客開拓
- 原材料高騰への価格改定・コスト管理
- 工場再編（浜坂工場閉鎖等）による効率化
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル
- 日配食品・惣菜・健康食品など、安定した需要のある分野が中心。
- 年末のおせち需要など季節要因も大きい。
市場変化への適応力
- 健康志向・時短需要に対応した商品開発力あり。
- 原材料高騰や人件費増加への対応力が今後の鍵。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向・独自性
- 独自の菌管理技術を活かしたカスピ海ヨーグルトが主力。
- 機能性素材（大豆イソフラボン、黒豆ポリフェノール等）の開発・供給。
収益を牽引する製品
- 煮豆、昆布製品、カスピ海ヨーグルトが収益の柱。
- 健康食品・機能性素材のBtoB展開も拡大中。
6. 株価の評価
バリュエーション指標
- 株価：1,611円
- 予想PER：33.97倍（業界平均19.5倍より高い）
- 実績PBR：0.67倍（業界平均1.3倍より低い）
- 予想EPS：47.42円
- 実績BPS：2,409.55円
評価
- 利益水準に対しPERは高め、PBRは割安水準。
7. テクニカル分析
株価推移
- 直近10日間は1,580円台～1,610円台で推移し、やや底堅い動き。
- 年初来高値：1,701円、年初来安値：1,480円
- 現在値は50日移動平均線（1,610.54円）付近、200日移動平均線（1,663.33円）を下回る。
- 直近はレンジ内での推移が続き、特段の上昇・下落トレンドは見られない。
8. 財務諸表分析
売上・利益推移（過去5年）
- 売上高：2021年64,204百万円 → 2025年57,077百万円（減少傾向だが直近は回復基調）
- 営業利益：2021年4,318百万円 → 2025年1,131百万円（大幅減少）
- 当期純利益：2021年3,405百万円 → 2025年951百万円（減少）
収益性・効率性
- ROE：1.38%（低水準）
- ROA：0.87%
- 営業利益率：2.0%（低水準）
財務安全性
- 自己資本比率：86.4%（極めて高い）
- 流動比率：3.93（安全圏）
キャッシュフロー
- 営業CF：4,485百万円（安定的）
- フリーCF：282.5百万円
9. 株主還元と配当方針
配当状況
- 予想年間配当：46円
- 配当利回り：2.86%（5年平均2.34%を上回る）
- 配当性向：137.56%（利益水準に対して高水準）
株主還元策
- 自社株買い実施実績あり（自己株式保有4.99%）
- 安定配当を重視する方針
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価モメンタム
- 直近10日間は小幅な値動きで横ばい傾向。
- 信用倍率1.51倍と、やや買い長。
- 52週変動幅は1,480円～1,873円、現在は中間帯。
投資家関心
- インサイダー保有率28.84%、機関投資家保有率21.48%と、安定株主が多い。
- 業績回復期待や配当利回りへの注目が一定程度見られる。
11. 総評
フジッコは煮豆・昆布・惣菜・ヨーグルトなど幅広い食品分野で高いブランド力を持ち、特に煮豆・昆布製品で国内首位級のシェアを誇ります。近年は物価高やコスト増の影響で利益率が低下していますが、売上は回復基調にあります。自己資本比率が非常に高く財務基盤は盤石ですが、ROEや営業利益率は低水準です。配当利回りは高めですが、配当性向が高く、利益水準の回復が今後の課題となります。株価は横ばい圏で推移し、バリュエーション面ではPERが高め、PBRは割安水準です。今後は中期経営計画に基づく収益性改善、コスト管理の強化、健康志向商品の開発が注目されます。
※本レポートは情報整理を目的とし、投資判断を推奨するものではありません。
企業情報
| 銘柄コード | 2908 |
| 企業名 | フジッコ |
| URL | http://www.fujicco.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (2.0.0)」によって自動生成されました。
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