1. 企業情報
- 企業名: 株式会社エコス
- 事業内容: 主に東京都・北関東を中心に「TAIRAYA」「エコス」などの食品スーパーマーケットを展開。生鮮食品、デイリー、一般食品、酒類、雑貨等の販売を行う。M&Aによる事業拡大を進めており、ニチリウグループに加盟。
- 設立: 1984年9月21日
- 本社所在地: 東京都昭島市中神町1160-1
- 従業員数: 1,641人（平均年齢40.4歳、平均年収4,850千円）
- 市場区分: 東証プライム市場（小売業）
- 主要事業構成: 生鮮食品48%、デイリー25%、一般食品19%、酒類5%、雑貨2%（2024.2時点）
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内ポジション: 首都圏および北関東エリアを地盤とした地域密着型の食品スーパー。M&Aを活用し規模拡大を図る。
- 競争優位性: 地域密着型の店舗展開、M&Aによる店舗網拡大、グループシナジー（ニチリウグループ）。
- 課題: 業界全体で競争激化が進行。ディスカウント業態や他業種との競争、原材料・光熱費の高騰、消費者の節約志向などが課題。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 地域密着・顧客満足度向上を軸に、持続的な成長と収益力の強化を目指す。
- 中期経営計画の重点施策
- M&Aによる店舗網拡大（例：ココスナカムラの子会社化）
- 物流拠点の新設（ふじみ野センター）
- 既存店のリニューアル強化
- 業務効率化・コスト削減
- 顧客サービス向上
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 食品スーパーによる日常消費財の安定的な販売。地域密着型でリピーターが多く、景気変動の影響を受けにくい。
- 市場ニーズへの適応: M&Aや既存店リニューアル、物流強化等で変化する消費者ニーズや市場環境に対応。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 物流拠点の新設による効率化、店舗リニューアルによる顧客体験向上。
- 主力サービス: 生鮮食品・デイリー商品を中心とした食品スーパー事業。
6. 株価の評価
- 株価: 2,355円（2025年6月2日時点）
- EPS（会社予想）: 356.62円
- PER（会社予想）: 6.58倍（業界平均21.3倍）
- BPS（実績）: 2,395.06円
- PBR（実績）: 0.98倍（業界平均1.8倍）
- 評価: 業界平均と比較してPER・PBRともに低い水準。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 2,558円
- 年初来安値: 1,928円
- 直近株価推移: 直近10日間は2,350～2,420円台で推移。50日移動平均（2,335.86円）や200日移動平均（2,121.80円）を上回る水準。直近は高値圏に接近するもやや調整気味。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 1,371億76百万円（+5.5%）
- 営業利益: 60億20百万円（+5.4%）
- 当期純利益: 41億31百万円（+15.4%）
- 営業利益率: 4.5%
- ROE: 16.48%
- ROA: 6.85%
- 自己資本比率: 46.6%
- キャッシュフロー: 営業CF 52億66百万円、フリーCF 14億20百万円
- 財務状況: 安定した自己資本比率とキャッシュポジション。負債比率も適正水準。
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績・予想: 2024年2月期60円 → 2025年2月期65円 → 2026年2月期（予想）70円
- 配当利回り（予想）: 2.98%
- 配当性向: 17.64%
- 自社株買い: 自己株式保有比率3.71%
- 方針: 安定配当を継続
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価変動: 2,350～2,420円台で推移。出来高は1万株前後で安定。信用買残増加傾向（信用倍率6.67倍）。
- 投資家関心: インサイダー保有率が高く、安定株主が多い。配当利回りや安定成長を重視する投資家層に注目されやすい。
11. 総評
エコスは、首都圏・北関東を地盤とした食品スーパー事業を展開し、M&Aや物流強化を通じて持続的な成長を図っている。財務基盤は安定しており、収益性・効率性の指標も良好。株価指標は業界平均と比較して割安な水準にある。配当方針も安定しており、株主還元意識がうかがえる。今後も業界内競争やコスト上昇への対応が課題となるが、地域密着型の強みと事業拡大施策により、安定した業績推移が期待される状況となっている。
企業情報
| 銘柄コード | 7520 |
| 企業名 | エコス |
| URL | http://www.eco-s.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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