1. 企業情報
- 事業内容: 大和コンピューターは、ソフトウェア開発とサービスインテグレーションを主な事業とする企業です。具体的には、情報システムの構築・運用、システム/ソフトウェアの設計・開発・保守、ソフトウェア開発に関するコンサルティングを提供しています。主要な顧客には大塚商会やSCSKがあり、基幹業務システムに強みを持っています。また、クラウドサービスの強化や、i農業（農業の自動化技術）への取り組みも行っています。
- 市場区分: 東京証券取引所スタンダード市場
- 業種: 情報・通信業、ソフトウェア
- 設立: 1977年6月17日
- 従業員数: 186人
- 本社所在地: 大阪府高槻市
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: ソフトウェア開発の二次請け企業であり、基幹業務システムに強みを持つことから、一定の顧客基盤を確立していると考えられます。
- 競争優位性: 大塚商会やSCSKといった大手企業との取引実績は、一定の信頼性と技術力を示唆しています。基幹業務システムに特化することで、専門性を高め、顧客ニーズに応えることが強みと考えられます。
- 課題: ソフトウェア業界は競争が激しく、技術革新のスピードも速いため、常に最新技術への対応や、価格競争に勝ち抜く必要があります。また、大手企業との関係性が重要である一方、リスク分散も課題となります。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣のビジョン: 詳細なビジョンは公開情報から読み取れませんが、クラウドサービスの強化やi農業への取り組みから、新たな技術分野への投資や事業領域の拡大を目指していると考えられます。
- 中期経営計画: 中期経営計画に関する具体的な情報は公開されていません。
- 重点分野: クラウドサービス、i農業などの新規事業への注力、既存顧客との関係強化が考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: ソフトウェア開発とサービスインテグレーションを組み合わせたビジネスモデルであり、継続的な保守・運用サービスを提供することで、安定的な収益を確保できる可能性があります。
- 市場ニーズへの適応力: クラウドサービスやi農業への取り組みは、市場ニーズの変化に対応しようとする姿勢を示しています。しかし、これらの分野での競争激化や、技術革新への対応が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: クラウドサービス、i農業への取り組みから、新たな技術への投資を行っていることが伺えます。
- 主力製品/サービス: 基幹業務システム開発、クラウドサービス、i農業関連サービスが収益を牽引していると考えられます。
6. 株価の評価
- 株価: 1184.0円（2025年6月3日終値）
- PER (会社予想): 11.86倍
- PBR (実績): 0.87倍
- EPS (会社予想): 99.86円
- BPS (実績): 1,356.87円
- 業界平均PER: 17.6
- 業界平均PBR: 1.6
- 評価: PERは業界平均よりも低く、割安感があります。PBRも1倍を下回っており、割安と判断できます。EPS、BPSから見ても、現在の株価は割安圏にあると考えられます。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、1122円から1184円の間を推移しており、上昇傾向にあります。
- 年初来高値: 1200円
- 年初来安値: 998円
- 50日移動平均: 1114.42円
- 200日移動平均: 1111.60円
- 判断: 株価は50日、200日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると考えられます。年初来高値に近づいており、高値圏にあるとも言えます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で32.9億円。2025年7月期の中間期では15.79億円と、前年同期比で減少しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で5.65億円。2025年7月期の中間期では3.08億円と、前年同期比で減少しています。
- 経常利益: 過去12ヶ月で5.44億円。2025年7月期の中間期では3.16億円と、前年同期比で減少しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で3.42億円。2025年7月期の中間期では2.10億円と、前年同期比で増加しています。
- ROE (実績): 7.46%
- ROA (過去12か月): 5.67%
- 自己資本比率: 83.3%
- 分析: 売上高、営業利益、経常利益は減少傾向にありますが、当期純利益は増加しています。自己資本比率は高く、財務体質は良好です。ROE、ROAはまずまずの水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 1.60%
- 1株配当 (会社予想): 19.00円
- 配当性向: 19.44%
- 株主還元策: 配当を実施しています。
- 分析: 配当利回りは平均的です。配当性向は低く、今後の増配余地があると考えられます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは強いと考えられます。
- 株価への影響要因: 業績、新技術への取り組み、市場全体の動向などが影響を与える可能性があります。
- 信用取引: 信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心が高まっている可能性があります。信用倍率は0.00倍と、売り残がありません。
11. 総評
大和コンピューターは、基幹業務システムに強みを持つソフトウェア開発会社です。財務状況は良好で、株価は割安感があります。直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムも強いです。ただし、売上高、営業利益、経常利益は減少傾向にあり、今後の業績回復が課題となります。クラウドサービスやi農業への取り組みは、成長の可能性を示唆していますが、競争激化や技術革新への対応が重要です。投資判断にあたっては、今後の業績動向、新技術への取り組み、市場全体の動向などを注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 3816 |
| 企業名 | 大和コンピューター |
| URL | http://www.daiwa-computer.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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