1. 企業情報
企業名: パーク24株式会社
事業内容:
– 主力は24時間無人時間貸し駐車場「タイムズパーキング」の運営。
– 国内外（英国、豪州等）で駐車場事業を展開。
– カーシェアリングサービス「タイムズカー」やレンタカー、法人向けサービス、決済サービス（Times PAY）などモビリティ事業も展開。
– 駐車場事業国内48%、駐車場事業海外22%、モビリティ事業30%（2024年10月期実績、カッコ内は営業利益構成比）。
– 1973年設立、本社は東京都品川区。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 国内駐車場業界で最大手。
- 「タイムズ」ブランドの認知度とネットワーク規模が強み。
- カーシェア市場でもパイオニア的存在で、会員数・車両数ともに業界トップクラス。
- 一方、都市部の土地取得コスト上昇や、競合他社（リパーク、三井のリパーク等）との競争、海外事業の収益化が課題。
3. 経営戦略と重点分野
- 2027年10月期までの中期経営計画を公表。
- 基本方針は「ネットワーク拡大・サービス進化」「持続的な成長に向けた基盤構築」。
- 国内駐車場の収益性維持と拡大、次世代駐車場サービスの開発。
- モビリティ事業（カーシェア・レンタカー）の会員数増加・利用拡大。
- 海外事業では「各国版タイムズパーキング」展開とリスク低減。
4. 事業モデルの持続可能性
- 都市化や自動車利用の多様化を背景に、駐車場・モビリティサービスの需要は安定。
- 定期収入（時間貸し・月極・会員サービス）とスポット収入（レンタカー等）の組み合わせで安定性あり。
- EV・自動運転等の技術進化やMaaS（Mobility as a Service）への対応が今後の持続性のカギ。
5. 技術革新と主力製品
- 無人運営・IoT活用による効率化（スマートパーキング、アプリ連携等）。
- カーシェアリング「タイムズカー」は、アプリ予約・無人貸出・多拠点展開が特徴。
- 決済サービス「Times PAY」や会員向けサービスも拡充。
- 主力収益源は駐車場事業だが、モビリティ事業の成長が第2の柱。
6. 株価の評価
- 現在株価：1,850.5円
- 予想EPS：126.03円
- 予想PER：14.71倍（業界平均13.6倍に近い水準）
- 実績BPS：490.28円
- 実績PBR：3.78倍（業界平均1.6倍より高い）
- 株価は利益成長とブランド力を織り込む一方、PBRはやや高め。
7. テクニカル分析
- 年初来高値：2,234円、年初来安値：1,799円
- 直近株価は1,850円台で安値圏に近い。
- 50日移動平均：1,985円、200日移動平均：1,941円
- 直近10日で下落基調、短期的には調整局面。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）：370,913百万円（前年比12.1%増）
- 営業利益：38,698百万円（前年比8.1%増）
- 純利益：18,625百万円（前年比1.8%増）
- 営業CF：58,470百万円、フリーCF：19,850百万円
- ROE：27.3%、ROA：8.22%（高水準）
- 自己資本比率：26.4%（やや低めだが、収益性でカバー）
- 売上・利益ともにコロナ禍から回復傾向、収益性も改善。
9. 株主還元と配当方針
- 2025年10月期予想配当：30円（配当利回り1.62%）
- 配当性向：約24%（EPS126.03円に対して）
- 自社株買いは限定的（自己株式保有率0.27%）
- 配当利回りは業界平均よりやや低め、安定配当方針。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近10日で株価は下落基調、出来高はやや増加傾向。
- 信用買残が多く、信用倍率は12倍超でやや買い長。
- 機関投資家・インサイダー保有比率が高く、安定株主構成。
- モビリティ事業の成長や海外展開への期待が投資家関心を集める一方、株価は調整局面。
11. 総評
- パーク24は、国内最大手の駐車場運営とカーシェアリング事業を柱に、安定した収益基盤と成長性を両立。
- 収益性・効率性は高く、財務も健全。
- 直近株価は調整局面で安値圏にあるが、事業の持続性やブランド力は強み。
- 今後は海外事業の収益化やモビリティ事業の拡大、次世代サービスへの対応が注目される。
企業情報
| 銘柄コード | 4666 |
| 企業名 | パーク24 |
| URL | http://www.park24.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
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