1. 企業情報
ビックカメラは、家電量販店大手として、主に首都圏の駅前に大型店舗を展開しています。家電製品だけでなく、パソコン、ゲーム、日用品など幅広い商品を取り扱っています。また、子会社を通じて、ネット販売も行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
家電量販業界において、ビックカメラは主要なプレーヤーの一つです。ターミナル駅周辺の好立地への出店戦略や、コジマなどの子会社との連携により、一定の市場シェアを確保しています。
競争優位性:
- 駅前などの好立地への店舗展開
- 幅広い品揃え
- ソフマップ、コジマとの連携によるシナジー
課題:
- 競合他社との価格競争
- ECサイトの強化
- 人件費や店舗運営コストの上昇
3. 経営戦略と重点分野
ビックカメラは、中期経営計画「Vision 2029」を策定し、2029年8月期に売上高1兆1千億円、営業利益 400億円、ROE 10.5%を目指しています。
具体的な施策:
- 顧客基盤の拡充と経営基盤の強化
- 「信頼とワクワク感のあるビックカメラらしい店舗の確立によるリピート率の向上」
- 「グループアセットを活用した新たな顧客囲い込みの実現」
- 「成長領域への取組強化」
- 「経営インフラの強靭化」
4. 事業モデルの持続可能性
ビックカメラの収益モデルは、実店舗とECサイトでの販売が中心です。家電製品は、一定のサイクルで買い替え需要があり、安定した収益が見込めます。ECサイトの強化や、PB商品の開発など、市場ニーズの変化への対応も行っています。
5. 技術革新と主力製品
ビックカメラは、自社での技術開発よりも、メーカー各社の新製品を販売することが中心です。
主力製品:
- 家電製品
- パソコン
- スマートフォン
- ゲーム
- 日用品
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 15.45倍 (業界平均: 21.3)
- PBR（実績）: 1.67倍 (業界平均: 1.8)
- EPS（会社予想）: 99.30円
- BPS（実績）: 917.12円
PERは業界平均よりも低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1484円から1534円の間を推移しており、50日移動平均線1515.90円を下回っています。200日移動平均線1618.66円も下回っており、やや弱気な地合いに見えます。年初来高値1760円、年初来安値1354円。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で922,572百万円と、前期比で増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で24,389百万円と、増益傾向にあります。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で13,908百万円と、増益傾向にあります。
- ROE（実績）: 9.61%
- ROA（過去12か月）: 3.76%
- 自己資本比率（実績）: 31.8%
売上高、利益ともに増加しており、業績は好調です。ROEも一定の水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.61%
- 1株配当（会社予想）: 40.00円
- 配当性向: 41.45%
安定した配当を実施しており、株主還元にも積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、やや上昇傾向にあります。信用買残は増加、信用売残は減少しており、買い優勢の状況です。
株価への影響要因:
- 家電市場全体の動向
- 競合他社の業績
- 新製品の投入
- ECサイトの販売状況
- 円安の影響
11. 総評
ビックカメラは、家電量販店大手として安定した収益基盤を持っています。業績は好調で、増収増益を達成しています。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。ただし、競合との価格競争や、ECサイトの強化など、課題も存在します。今後の業績推移と、中期経営計画の進捗に注目していく必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 3048 |
| 企業名 | ビックカメラ |
| URL | http://www.biccamera.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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