1. 企業情報
株式会社ナイガイは、1920年創業の老舗企業で、主に靴下、ストッキング、肌着などの繊維製品の企画、製造、卸売、小売を行っています。百貨店を中心とした販売から、ECサイトなど販路の多角化を進めています。タビオとの資本業務提携も行い、機能性や高級品に強みを持っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
ナイガイは、靴下・ストッキング業界において、長年の実績とブランド力を持つ老舗企業です。百貨店チャネルでの一定のシェアを維持しつつ、ECサイトへの注力や、タビオとの連携による商品開発・販路拡大を図っています。
競争優位性:
- 長年の歴史とブランド力
- 百貨店などの安定した販路
- タビオとの協業による商品開発力
課題:
- 百貨店販売の減少傾向
- EC市場での競争激化
- 原材料価格の高騰
3. 経営戦略と重点分野
ナイガイは、第6次中期経営計画（N-Challenge 2027）において、「パーソナル・ソリューションカンパニー」を目指し、消費者起点での新たな事業モデルの創造に挑戦しています。2026年1月期は、3カ年計画の「種まき」と「足場固め」と位置づけています。
具体的な施策:
- EC事業の強化
- 直営店の効率化
- タビオとの連携強化
- 新規事業の模索
4. 事業モデルの持続可能性
ナイガイの収益モデルは、卸売と小売を組み合わせたものです。ECサイトの強化や、タビオとの連携による商品開発は、市場ニーズの変化への適応力を高める可能性があります。
持続可能性への課題:
- 百貨店販売の減少を補えるだけのEC事業の成長
- 原材料価格高騰による収益性への影響
- 競合他社との差別化
5. 技術革新と主力製品
ナイガイは、機能性ソックスや高級ストッキングなど、付加価値の高い製品を提供しています。タビオとの協業による技術開発も行っています。
主力製品:
- 靴下
- ストッキング
- 肌着
- パジャマ
6. 株価の評価
- 株価: 289円（2025年6月5日終値）
- PER（会社予想）: 19.62倍（業界平均：12.6倍）
- PBR（実績）: 0.36倍（業界平均：0.5倍）
- EPS（会社予想）: 14.73円
- BPS（実績）: 805.28円
PERは業界平均よりも高く、割高感があります。PBRは業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、275円から299円の間を変動しており、200日移動平均線（243.46円）を上回っています。年初来高値（299円）に近づいており、高値圏にある可能性があります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年1月期は131.62億円で、前期比1.1%増。
- 営業利益: 2025年1月期は57百万円で、前期比156.0%増。
- 当期純利益: 2025年1月期は100百万円で、前期比10.6%減。
- ROE（実績）: 1.62%
- ROA（過去12か月）: 0.31%
- 自己資本比率（実績）: 55.2%
売上高は微増、営業利益は大幅増益となっていますが、当期純利益は減少しています。ROE、ROAは低く、収益性の改善が課題です。自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.00%
- 1株配当（会社予想）: 0.00円
ナイガイは、無配を継続しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、年初来高値に近づいています。信用買い残は多く、信用倍率は17.91倍と高い水準です。
株価への影響要因:
- EC事業の成長
- タビオとの協業による成果
- 原材料価格の変動
- 景気動向
11. 総評
ナイガイは、老舗の靴下メーカーとして、安定した基盤を持っています。EC事業の強化やタビオとの連携による成長戦略を進めていますが、PERは割高感があり、ROE、ROAは低い水準です。株価は上昇傾向にあり、今後の業績推移と、中期経営計画の進捗に注目する必要があります。投資判断は、ご自身の責任において行ってください。
企業情報
| 銘柄コード | 8013 |
| 企業名 | ナイガイ |
| URL | http://www.naigai.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 繊維製品 |
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