1. 企業情報

事業内容

NJS株式会社は、主に上下水道および環境コンサルティングを中心としたインフラ関連サービスを国内外で展開しています。事業の大半は公共事業であり、調査・設計・施工監理まで一貫して提供。地質調査や測量、AI・DXを活用したインフラ管理、ドローン・ロボティクス・センサーによるインフラ点検サービスも手掛けています。海外拠点も多く、アジア・中東・アフリカ等でインフラ整備支援を行っています。

2. 業界のポジションと市場シェア

業界内での競争優位性・課題

  • 上下水道分野でのコンサルティングに強み。官公需(公共事業)が中心で、長年の実績と専門性が競争優位性。
  • インフラ老朽化や災害対策、人口減少など社会課題への対応が求められる市場環境。
  • 海外展開も進めているが、国内依存度が高い点は課題。
  • 同業他社との競争は激しいが、技術開発やDX推進で差別化を図る。

3. 経営戦略と重点分野

経営陣のビジョン・戦略

  • 「インフラの再構築」「災害強靭化」「デジタル化」を重点テーマに掲げ、持続可能な社会インフラの実現を目指す。
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)推進、AI・データ分析の活用強化。
  • 海外展開の拡大と、国内基盤の強化を両輪とする。
  • 2025年にはCDCアクアサービスの子会社化など、M&Aによる事業拡大も実施。

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデル・市場ニーズへの適応力

  • 公共事業主体のため安定した受注が見込める一方、政策や予算の影響を受けやすい。
  • インフラ老朽化対策や災害対応、環境配慮型社会への転換など、今後も一定の市場ニーズが期待できる。
  • DX・AI活用による新サービス創出で、従来型コンサルからの進化を目指す。

5. 技術革新と主力製品

技術開発の動向・独自性

  • インフラ管理におけるAI・データ解析、ドローン・ロボティクス・センサー技術の導入が進む。
  • 上下水道の調査・設計・施工監理に加え、インフラのデジタル管理ソリューションを提供。
  • 収益の柱は上下水道分野(売上構成比:水道29%、下水道63%、環境他9%)。

6. 株価の評価

EPS・BPS等による評価

  • 株価:5,650円
  • 予想EPS:225.96円 → 予想PER:約24.92倍(業界平均17.0倍より高め)
  • 実績BPS:2,967.72円 → 実績PBR:約1.90倍(業界平均1.8倍よりやや高い)
  • 配当利回り(予想):1.78%(5年平均2.84%より低い)

7. テクニカル分析

株価推移・位置づけ

  • 直近高値:6,190円(年初来高値)
  • 直近安値:3,155円(年初来安値)
  • 現在株価は5,650円で、年初来高値圏に位置。
  • 50日移動平均:4,283.2円、200日移動平均:3,941.25円を大きく上回る。
  • 直近で急騰後、やや調整局面。

8. 財務諸表分析

売上・利益・キャッシュフロー・ROE・ROA等

  • 売上高(過去12ヶ月):22,594百万円(前年比約2.6%増)
  • 営業利益(過去12ヶ月):2,993百万円(前年比約85%増)
  • 純利益(過去12ヶ月):2,115百万円(前年比約6%増)
  • ROE(実績):8.36%(過去12ヶ月9.42%)
  • ROA(過去12ヶ月):6.46%
  • 自己資本比率:83.9%(財務健全性高い)
  • キャッシュ:18,790百万円(資金余力あり)
  • 営業利益率・純利益率ともに改善傾向。

9. 株主還元と配当方針

配当利回り・配当性向・株主還元策

  • 予想年間配当:100円、配当性向:約42.75%
  • 予想配当利回り:1.78%(5年平均2.84%より低い水準)
  • 自社株買い実績あり(自己株式保有4.82%)
  • 安定配当を基本方針としつつ、業績連動の側面も。

10. 株価モメンタムと投資家関心

株価変動傾向・影響要因

  • 直近1年で株価は約59%上昇(年初来高値圏)。
  • 直近10日間で一時6,190円まで上昇後、調整。
  • 信用倍率0.38倍、信用売残が増加傾向(売り圧力強め)。
  • 出来高も増加傾向で、投資家の関心は高い。

11. 総評

NJS株式会社は、上下水道を中心としたインフラコンサルティング分野で高い専門性と実績を持ち、公共事業を基盤とした安定的な収益構造が特徴です。近年はDX・AI・ロボティクス等の技術革新を積極的に推進し、事業モデルの進化を図っています。財務基盤は非常に健全で、利益率・成長性も改善傾向にあります。株価は業界平均PER・PBRを上回る水準で推移しており、年初来高値圏に位置しています。配当利回りはやや低下傾向ですが、安定配当方針を維持。今後もインフラ老朽化・災害対応・海外展開等の成長余地が見込まれる一方、公共事業依存や株価の高値圏推移には留意が必要です。


企業情報

銘柄コード 2325
企業名 NJS
URL http://www.njs.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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By シャーロット

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