1. 企業情報

企業名: 東陽倉庫株式会社 (Toyo Logistics Co., Ltd.)
概要: 東陽倉庫は、日本の物流、倉庫、配送、不動産事業を主に手掛ける企業です。国際的な物流サービス、港湾輸送、倉庫管理、国内配送サービス、そして不動産開発・賃貸を事業内容としています。創業は1893年で、名古屋を拠点に事業を展開しています。Toray Industries, Inc.の子会社です。

事業内容:

  • 物流事業: 国際物流サービス、港湾輸送、倉庫管理、国内配送サービス
  • 不動産事業: 不動産開発・賃貸

市場区分: スタンダード(内国株式)
住所: 〒450-8614 名古屋市中村区名駅南2-6-17
代表者名: 黒田城児
設立年月日: 1926年3月13日
従業員数: 729人
平均年齢: 40.3歳
平均年収: 5,610千円

2. 業界のポジションと市場シェア

業界内での競争優位性や課題:

東陽倉庫は中部圏を中心とした物流サービスにおいて強みを持ち、農水産品、食品、自動車関連の物流に特に強みを持っています。不動産事業も展開しており、倉庫施設の開発・運営も行っています。競争優位性としては、地域密着型のサービスと豊富な物流ネットワークが挙げられます。一方で、業界全体の課題として労働力不足や燃料費の高騰、カーボンニュートラルへの対応が挙げられます。

3. 経営戦略と重点分野

経営陣が掲げるビジョンや戦略:

東陽倉庫は、グローバルな物流サービスの強化とアジアにおける拠点の拡大を掲げています。また、不動産事業では保有資産の運用効率の向上を目指しています。

中期経営計画の具体的な施策や重点分野:

  • 物流事業: 3PL(Third Party Logistics)の推進、グローバル事業の強化、アジアにおける拠点の拡大
  • 不動産事業: 保有資産の運用効率の向上

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデルや市場ニーズの変化への適応力:

東陽倉庫の収益モデルは、物流サービスと不動産賃貸に依存しています。市場ニーズの変化に対応するため、デジタル化や効率化への取り組みを進めています。また、カーボンニュートラルへの対応も重点的に行っています。

5. 技術革新と主力製品

技術開発の動向や独自性:

技術革新については、物流効率化のためのITシステムの導入や、カーボンニュートラルに向けた環境技術の開発が挙げられます。

収益を牽引している製品やサービス:

主力製品は物流サービスと不動産賃貸です。特に国際物流サービスと倉庫管理サービスが収益の中心となっています。

6. 株価の評価

EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較:

  • EPS(会社予想): 171.57円
  • BPS(実績): 3,516.71円
  • PER(会社予想): 9.36倍

現在の株価1,606円に対して、BPSベースでは割高感がありますが、EPSベースでは適正と見なせる範囲です。

7. テクニカル分析

株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:

直近10日間の株価は1,522円から1,606円の間で推移しており、50日移動平均線(1,476.16円)を上回り、200日移動平均線(1,436.11円)を下回っており、上昇トレンドにあります。

8. 財務諸表分析

売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:

  • 売上高(過去12か月): 29.19B円
  • 利益率: 5.12%
  • ROE(実績): 5.77%
  • ROA(実績): 1.61%
  • キャッシュフロー(過去12か月): 3.24B円
  • 負債比率(直近四半期): 56.62%

財務状況は健全で、ROEやROAも業界平均を上回る水準です。

9. 株主還元と配当方針

配当利回りや配当性向の分析:

  • 配当利回り(会社予想): 4.36%
  • 年間配当予想: 70.00円
  • 配当性向: 33.12%

安定した配当性向と高配当利回りが見られます。

自社株買いなどの株主還元策:

自社株買いの情報は提供されていません。

10. 株価モメンタムと投資家関心

株価の直近の変動傾向(上昇・下降の勢い):

直近10日間で株価は上昇トレンドにあり、特に6月6日には高値1,606円を記録しました。

株価への影響を与える要因:

業績の好調さ、配当性向の安定性、市場環境の改善などが株価に影響を与える要因となっています。

11. 総評

各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:

東陽倉庫は中部圏を中心とした物流サービスにおいて強みを持ち、グローバルな事業拡大と不動産事業の効率化を掲げています。財務状況は健全で、ROEやROAも業界平均を上回る水準です。株価は上昇トレンドにあり、配当性向も安定しています。全体的に、東陽倉庫は健全な財務基盤と成長戦略を有しており、投資価値を有すると評価できます。


企業情報

銘柄コード 9306
企業名 東陽倉庫
URL http://www.toyo-logistics.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 運輸・物流 – 倉庫・運輸関連業

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