1. 企業情報

  • 企業名: 株式会社JPMC(Japan Property Management Center Co.,Ltd.)
  • 所在地: 東京都千代田区丸の内3-4-2 新日石ビルヂング
  • 設立: 2002年6月7日
  • 従業員数: 406人
  • 事業内容: JPMCは、賃貸マンションやアパートなどの不動産物件のサブリース(借上げ)を主力とし、地方を中心に全国展開しています。物件の建築や管理は提携加盟会社が担当し、JPMCは主に一括借上げとプロパティマネジメント(PM)を行っています。その他、リフォーム、シニア住宅運営、家賃保証、保険、ブロードバンド事業なども展開しています。
  • 連結事業構成(2024年12月期予想):
    • プロパティマネジメント:91%
    • PM付帯事業:4%
    • その他:4%

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界内ポジション: サブリース専業として地方を中心に全国展開している点が特徴。大手不動産会社や管理会社と比べ、地方物件への強みを持つ。
  • 競争優位性: 地方物件への特化、提携加盟会社ネットワークによる物件調達力、ストック型収益モデルが強み。
  • 課題: サブリース業界は家賃下落リスクや空室率上昇リスク、法規制強化(借主保護の強化)などが存在。大手との競争も激しい。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・戦略: 運用戸数の拡大と収益性強化を掲げ、ストック型収益の拡大とPM付帯事業の推進を重視。
  • 中期経営計画:
    • サブリース戸数の増加
    • 付帯サービス(リフォーム、保険等)の拡充
    • 営業利益率の向上
    • 地方市場でのシェア拡大

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル: サブリースによる安定したストック型収益が中心。管理戸数の増加により収益基盤を拡大。
  • 市場ニーズ変化への適応力: 地方人口減少や空室リスクへの対応が今後の課題だが、PM付帯事業やシニア住宅など多角化も進めている。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向: 特筆すべき独自技術は公表されていないが、ITを活用した管理効率化やブロードバンドサービスの提供など、付加価値向上に取り組む。
  • 主力サービス: サブリース、プロパティマネジメント、家賃保証、リフォーム、シニア住宅運営等。

6. 株価の評価

  • 株価: 1,179円(2025/6/7終値)
  • EPS(会社予想): 98.70円
  • BPS(実績): 502.37円
  • PER(会社予想): 11.95倍(業界平均13.6倍)
  • PBR(実績): 2.35倍(業界平均1.6倍)
    • PERは業界平均よりやや割安水準。
    • PBRは業界平均を上回る。
    • 株価/BPS:1,179円 ÷ 502.37円 ≈ 2.35倍
    • 株価/EPS:1,179円 ÷ 98.70円 ≈ 11.95倍

7. テクニカル分析

  • 年初来高値: 1,229円
  • 年初来安値: 1,061円
  • 直近株価推移: 1,170~1,183円台で安定推移。50日移動平均(1,169.54円)、200日移動平均(1,148.58円)をやや上回る水準。
  • 直近10日間の動き: 1,170~1,183円台で小幅な値動き。出来高も安定。
  • 現在値位置: 年初来高値圏に近いが、直近は横ばい傾向。

8. 財務諸表分析

  • 売上高: 58,987百万円(2024年12月期予想)
  • 営業利益: 2,722百万円
  • 純利益: 1,831百万円
  • EPS: 103.28円(過去12か月)
  • ROE: 20.37%(実績)、23.60%(過去12か月)
  • ROA: 10.38%
  • 自己資本比率: 49.8%
  • 利益率: 営業利益率約4.6%、純利益率約3.1%
  • 成長性: 売上は微増(前年比+0.3%)、利益は大幅増(営業利益+34.6%、純利益+46.5%)
  • キャッシュフロー: 直近四半期で現金及び預金は減少傾向
  • 財務安全性: 自己資本比率高く、負債比率も低い(Debt/Equity 18.45%)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り(予想): 4.92%
  • 1株配当(予想): 58円(前期実績55円)
  • 配当性向: 53.25%
  • 自社株買い: 自己株式保有比率7.59%
  • 株主構成: オーナー企業色が強く、インサイダー保有率高い(42.34%)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 株価モメンタム: 直近は横ばい~小幅下落傾向。52週変化率は-5.45%とやや弱含み。
  • 信用取引動向: 信用買残が多く(倍率21.45倍)、やや買い方優勢。
  • 出来高: 安定しており、流動性は一定水準。
  • 投資家関心: 配当利回りの高さや安定収益モデルへの関心が継続。

11. 総評

JPMCは地方を中心にサブリース事業を展開し、安定したストック型収益を確保しています。直近では売上の伸びは限定的ですが、利益率の改善と高いROE、堅実な財務体質が特徴です。配当利回りも高く、株主還元にも積極的です。一方で、業界特有のリスクや市場環境の変化には引き続き注意が必要です。株価は業界平均PERを下回り、PBRはやや高めですが、全体としては安定した経営基盤と収益力が確認できます。


企業情報

銘柄コード 3276
企業名 JPMC
URL https://www.jpmc.jp/
市場区分 プライム市場
業種 不動産 – 不動産業

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By シャーロット

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