1. 企業情報
パソナグループは、人材派遣、人材紹介、BPO（ビジネスプロセスアウトソーシング）を主軸とする大手人材サービス企業です。その他、地方創生、グローバル人材関連、ライフソリューション（保育、介護など）といった幅広い事業を展開しています。福利厚生代行サービスも手掛けており、多様なニーズに対応しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
人材派遣業界では、上位に位置する企業の一つです。競争優位性としては、長年の実績と多様な事業展開による顧客基盤の広さが挙げられます。課題としては、景気変動の影響を受けやすいこと、競合他社との差別化が難しい点などが挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、人材サービスを基盤としつつ、地方創生やグローバル展開、ライフソリューションといった成長分野への注力を掲げています。中期経営計画では、これらの分野での事業拡大、BPOサービスの強化、DX推進などが具体的な施策として挙げられると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルは、人材派遣やBPOサービスからの手数料収入が中心です。市場ニーズの変化への適応力としては、多様な事業展開と、変化する労働市場への対応が重要となります。少子高齢化や働き方改革といった社会的な変化に対応できるかが、持続可能性を左右する要因となります。
5. 技術革新と主力製品
技術革新については、BPOサービスの効率化、DX推進などが重要となります。主力製品・サービスとしては、人材派遣サービス、BPOサービス、地方創生関連サービスなどが挙げられます。
6. 株価の評価
- 株価: 2,308.0円
- EPS（会社予想）: (連)-109.79
- PER（会社予想）: — (EPSがマイナスのため算出不可)
- BPS（実績）: (連)3,562.48
- PBR（実績）: (連)0.65倍
EPSがマイナスであるため、PERは算出できません。PBRは0.65倍と、低い水準にあります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、6月3日に2,498円の高値をつけた後、下落傾向にあります。50日移動平均線2156.54円、200日移動平均線2093.24円を上回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年5月期は372,579百万円、2023年5月期は356,733百万円と、減少傾向にあります。
- 営業利益: 2024年5月期は14,377百万円、2023年5月期は6,795百万円と、減少傾向にあります。
- 当期純利益: 2024年5月期は6,099百万円、2023年5月期は95,891百万円と、大幅な減少となっています。
- ROE（実績）: 86.39%
- ROA（過去12か月）: 0.20%
直近の業績は、売上高の減少、営業利益の悪化、当期純利益の減少と、厳しい状況です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.25%
- 1株配当（会社予想）: 75.00円
配当は安定的に行われており、配当利回りも比較的高い水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。信用買い残は減少し、信用売り残は増加しており、需給は悪化しています。
11. 総評
パソナグループは、人材サービスを基盤とし、多様な事業を展開していますが、直近の業績は売上高の減少、利益の悪化と厳しい状況です。特に、BPOソリューションの減収が影響しているようです。
株価は、PBRが低い水準にありますが、EPSがマイナスであること、直近の株価が下落傾向にあること、業績の悪化などを考慮すると、今後の動向を注視する必要があります。
配当利回りは魅力的ですが、業績の回復が確認されるまでは、慎重な投資判断が求められます。
企業情報
| 銘柄コード | 2168 |
| 企業名 | パソナグループ |
| URL | http://www.pasonagroup.co.jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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