1. 企業情報
日本抵抗器製作所は、抵抗器を主力製品とする電子部品メーカーです。抵抗器に加え、ポテンショメーター、ハイブリッドIC、電子機器なども製造・販売しています。主な顧客は自動車関連企業であり、中国での生産も拡大しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
日本抵抗器製作所は、抵抗器分野の中堅企業です。自動車向けに強みを持っていますが、業界内での具体的な市場シェアは開示されていません。競争優位性としては、特定の顧客との長年の取引関係や、自動車分野での実績が挙げられます。課題としては、自動車業界の動向に業績が左右されやすいこと、および、ハイブリッドICや電子機器への主力移行の進捗が挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、ハイブリッドICや電子機器へのシフトを進め、自動車関連以外の分野への事業拡大を目指していると考えられます。中期経営計画の具体的な内容は開示されていませんが、中国での生産拡大も重要な戦略の一つと推測されます。
4. 事業モデルの持続可能性
日本抵抗器製作所の収益モデルは、抵抗器、ポテンショメーター、ハイブリッドIC、電子機器などの製造・販売です。自動車業界の需要に大きく依存しているため、電気自動車（EV）シフトなど、市場ニーズの変化への対応が重要です。
5. 技術革新と主力製品
日本抵抗器製作所の技術開発は、抵抗器や関連製品の性能向上、新製品の開発に注力していると考えられます。主力製品は、自動車向けを中心とした抵抗器、ポテンショメーター、ハイブリッドICです。
6. 株価の評価
- 株価: 863.0円
- EPS（会社予想）: 48.50円
- PER（会社予想）: 17.79倍
- BPS（実績）: 1,083.90円
- PBR（実績）: 0.80倍
PERは17.79倍であり、業界平均PERの12.9倍と比較すると、やや割高な水準です。PBRは0.80倍であり、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、850円から877円の範囲で推移しており、6月6日は863円で取引を終えています。年初来高値は910円、年初来安値は680円であり、現在の株価は年初来高値に近づきつつあります。50日移動平均線は821.30円、200日移動平均線は814.36円であり、株価は両移動平均線を上回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年12月期は71.67億円、2023年12月期は72.05億円と、微減傾向です。2025年12月期第1四半期は13.15億円と、前年同期比で15.6%減少しています。
- 営業利益: 2024年12月期は1.00億円、2023年12月期は3.12億円と、減少傾向です。2025年12月期第1四半期は1.08億円の営業損失を計上しています。
- 純利益: 2024年12月期は5,134万円、2023年12月期は1.33億円と、減少傾向です。2025年12月期第1四半期は1.20億円の純損失を計上しています。
- ROE（実績）: -11.19%と、マイナスです。
- 自己資本比率（実績）: 19.5%と、低い水準です。
過去数年間の業績は、売上高が横ばい傾向、利益は減少傾向にあり、2025年12月期第1四半期は赤字となっています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.48%
- 1株配当（会社予想）: 30.00円
- 配当性向: 247.73%
配当利回りは3.48%と、まずまずの水準です。配当性向は247.73%と高く、業績悪化による影響を受けている可能性があります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、850円から877円の間を推移しており、方向感は明確ではありません。信用買残は増加傾向にあり、投資家の関心はやや高まっている可能性があります。
* 信用倍率: 0.00倍
11. 総評
日本抵抗器製作所は、自動車向け抵抗器を主力とする企業であり、ハイブリッドICや電子機器へのシフトを進めています。しかし、業績は低迷しており、2025年12月期第1四半期は赤字を計上しています。株価はPERで割高感があり、ROEもマイナスです。配当利回りはまずまずですが、配当性向は高く、今後の業績回復が重要となります。テクニカル面では、年初来高値に近づいていますが、業績の悪化を考慮すると、今後の株価動向には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 6977 |
| 企業名 | 日本抵抗器製作所 |
| URL | http://www.jrm.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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