1. 企業情報
センチュリー21・ジャパンは、日本の不動産仲介市場においてフランチャイズ（FC）展開を行う企業です。伊藤忠商事を主要株主とし、全国の主要都市圏でFC加盟店を通じて不動産売買の仲介サービスを提供しています。主な収益源は、FC加盟店からの加盟料やサービスフィーです。
2. 業界のポジションと市場シェア
センチュリー21・ジャパンは、大手不動産仲介FCの一つとして、一定の市場シェアを有しています。全国展開しているものの、競争は激しく、大手不動産会社や他のFCチェーンとの差別化が課題となります。ブランド力と加盟店ネットワークが強みですが、市場の変動や競合の動向に注意が必要です。
3. 経営戦略と重点分野
2025年3月期の決算短信によると、加盟店数の増加と退会の抑止、加盟店の業績向上に資する施策を重点的に実施しています。
今後は、住宅ローン金利の上昇、建築資材・設備機器価格の高騰、人手不足、金利上昇等による市場の不透明感に対応していく必要があります。
4. 事業モデルの持続可能性
センチュリー21・ジャパンの収益モデルは、FC加盟店からの継続的な収入に依存しています。不動産市場の活況が業績に大きく影響し、市場の変動に対する柔軟な対応が求められます。また、加盟店のサポート体制の強化や、ITサービスの提供など、付加価値を高めることで、持続的な成長を目指しています。
5. 技術革新と主力製品
現時点では、特筆すべき技術革新に関する情報は開示されていません。主力製品は、FC加盟店を通じて提供される不動産仲介サービスであり、ITサービスも提供しています。
6. 株価の評価
- 株価: 1103.0円（2025年6月9日）
- EPS（会社予想）: 78.93円
- PER（会社予想）: 13.97倍 (業界平均PER:11.3)
- BPS（実績）: 644.27円
- PBR（実績）: 1.71倍 (業界平均PBR:0.9)
PERは業界平均をやや上回っており、割高感はありません。PBRは業界平均を大きく上回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、株価は1100円前後で推移しており、年初来高値1159円、年初来安値1037円の間で推移しています。50日移動平均線1101.34円、200日移動平均線1107.32円となっており、株価は移動平均線近辺で推移しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は4,045百万円（前年同期比5.1%増）と増収。
- 営業利益: 2025年3月期は1,071百万円（前年同期比14.5%増）と増益。売上高営業利益率は26.5%と高い水準を維持。
- 当期純利益: 2025年3月期は802百万円（前年同期比18.9%増）と増益。
- ROE（実績）: 12.37%と高い水準を維持。
- 自己資本比率（実績）: 83.5%と財務体質は良好。
過去数年間の業績は安定しており、増収増益基調です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.53%
- 1株配当（会社予想）: 50.00円
- 配当性向: 63.3% (予想)
安定した配当を実施しており、株主還元にも積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、1100円前後で推移しており、大きな変動は見られません。信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心も高まっている可能性があります。
11. 総評
センチュリー21・ジャパンは、安定した収益基盤と高い収益性を誇る不動産仲介FC企業です。財務体質も良好で、株主還元にも積極的です。ただし、不動産市場の変動や競合との競争激化といったリスク要因も存在します。今後の業績は、市場動向や経営戦略の実行状況に左右されると考えられます。
企業情報
| 銘柄コード | 8898 |
| 企業名 | センチュリー21・ジャパン |
| URL | http://www.century21.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
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