1. 企業情報
笹徳印刷は、総合印刷会社として、印刷物の企画・デザインから印刷、製本、加工までを手掛けています。パッケージング分野とコミュニケーション分野を主な事業としており、販促プロモーションも行っています。1890年創業と歴史があり、愛知県豊明市に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
印刷業界は、デジタル化の進展により紙媒体の需要が減少傾向にあります。笹徳印刷は、パッケージング分野に強みを持つことで、EC需要の増加といった市場ニーズの変化に対応しようとしています。
3. 経営戦略と重点分野
中期経営計画として、「コミュニケーション」と「包む」技術で、顧客と新しい感動を創り、未来へつなげる」を掲げています。パッケージング分野の強化と、コミュニケーション分野における新たな価値創造を目指していると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
パッケージング分野はEC需要の増加により成長が見込めますが、印刷業界全体の構造的な需要減少という課題もあります。市場ニーズの変化への対応として、パッケージング分野への注力は重要です。
5. 技術革新と主力製品
詳細な技術革新や主力製品に関する情報は、今回のデータからは明確に読み取れませんでした。
6. 株価の評価
- 株価: 535.0円
- PER（会社予想）: 10.90倍
- PBR（実績）: 0.33倍
- EPS（会社予想）: 49.09円
- BPS（実績）: 1,634.49円
PERは業界平均8.0と比較するとやや高めですが、PBRは業界平均0.5を下回っており、割安感があります。
EPSとBPSから計算すると、
* EPS x 10 = 490.9円
* BPS x 0.33 = 539.38円
となり、現在の株価はEPSからは割高、BPSからは割安と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は531円から537円の間で推移しており、50日移動平均線（535.42円）と200日移動平均線（534.65円）近辺で推移しています。52週高値は604円、52週安値は480円であり、現在の株価は年初来高値と安値の中間に位置しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で129.5億円。
- 営業利益: 過去12ヶ月で3.79億円。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で3.97億円。
- ROE（実績）: 4.48%
- 自己資本比率（実績）: 61.4%
売上高は安定していますが、利益率はそれほど高くありません。ROEは4.48%と、特筆すべき水準ではありません。自己資本比率は61.4%と高く、財務基盤は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.36%
- 1株配当（会社予想）: 18.00円
- 配当性向: 25.36%
配当利回りは3.36%と、ある程度の株主還元を行っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、大きな変動は見られず、方向感も定まっていません。出来高も少なく、投資家の関心はそれほど高くないと考えられます。
11. 総評
笹徳印刷は、パッケージング分野に強みを持つ総合印刷会社です。財務基盤は安定していますが、利益率はそれほど高くありません。株価は割安感があるものの、直近の株価は方向感に乏しく、投資家の関心も低いようです。今後の成長には、パッケージング分野での更なる成長と、コミュニケーション分野での新たな価値創造が重要となります。
企業情報
| 銘柄コード | 3958 |
| 企業名 | 笹徳印刷 |
| URL | https://www.sasatoku.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – パルプ・紙 |
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