1. 企業情報
太洋物産株式会社は、食料品の輸入・卸売を主な事業とする商社です。具体的には、牛肉、鶏肉、豚肉などの畜産物や、加工食品、水産物を扱っています。近年は、中国向け事業や加工食品の販売に注力しており、事業の多角化を図っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
太洋物産は、食料品卸売業界に属しており、特に畜産物の輸入に強みを持っています。しかし、具体的な市場シェアに関するデータは公開されていません。業界内では、大手商社や専門商社との競争が激しく、価格競争や多様な商品ラインナップが求められます。
競争優位性: 畜産物の輸入ノウハウ、中国市場への展開
課題: 資源価格変動リスク、競合激化
3. 経営戦略と重点分野
経営陣のビジョン: 安定的な利益の確保、取扱商材の拡充、中国事業の強化
中期経営計画:
- 2025年9月期に営業利益295百万円を目指す。
- 取扱品目の取捨選択による資金効率の向上。
- 中国事業の強化。
- 食料部、農産部、中国開拓部、生活産業部の4つのセグメントで事業を展開。
4. 事業モデルの持続可能性
太洋物産の収益モデルは、食料品の輸入・卸売であり、安定した需要が見込めます。しかし、世界的な食料価格の変動や、為替レートの変動、輸入規制などの影響を受けやすいというリスクがあります。中国市場への注力は、成長の機会となる一方で、政治的なリスクも考慮する必要があります。
5. 技術革新と主力製品
太洋物産は、特定の技術革新に特化しているわけではありません。主力製品は、牛肉、鶏肉、豚肉などの畜産物、加工食品です。
6. 株価の評価
- 株価: 977.0円 (2025年6月10日終値)
- PER (会社予想): 9.40倍 (業界平均: 10.1)
- PBR (実績): 2.12倍 (業界平均: 0.7)
- EPS (会社予想): 103.97円
- BPS (実績): 460.82円
PERは業界平均を下回っており、割安感があります。PBRは業界平均を大きく上回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、961円から986円の間を変動しており、977円で取引されています。年初来高値は1,007円、年初来安値は835円であり、現在は高値圏に近い水準です。50日移動平均線（940.72円）と200日移動平均線（910.42円）を上回っており、上昇トレンドにあると見られます。
8. 財務諸表分析
| 指標 | 過去12ヶ月 | 2024/9 | 2023/9 | 2022/9 | 2021/9 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 18,758,310 | 18,758,310 | 20,023,828 | 21,045,811 | 16,423,660 |
| 営業利益 | 266,383 | 266,383 | 167,177 | 235,033 | 224,020 |
| 経常利益 | 202,372 | 202,372 | 131,738 | 152,782 | 144,881 |
| 当期純利益 | 162,799 | 162,799 | 116,459 | 133,020 | 113,374 |
| 売上高成長率 | -6.3% | -6.3% | -4.8% | 28.1% | -15.8% |
| 営業利益率 | 1.4% | 1.4% | 0.8% | 1.1% | 1.4% |
| ROE | 21.97% | — | — | — | — |
| ROA | 2.36% | — | — | — | — |
- 売上高: 2021年以降、減少傾向にあります。
- 営業利益: 2023年9月期に落ち込んだ後、2024年9月期には回復しています。
- 当期純利益: 2024年9月期は増加しています。
- ROE: 21.97%と高い水準です。
- 自己資本比率: 9.8%と低い水準です。
直近の四半期決算（2025年3月期中間決算）
- 売上高は前年同期比7.1%増
- 営業利益は前年同期比20.5%増
- 中間純利益は前年同期比33.4%増
- 自己資本比率は11.9%に改善
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 0.00%
- 1株配当: 0.00円
- 太洋物産は、現在無配当です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価変動: 安定的に推移しています。
- 出来高: 少ないため、流動性は低いと考えられます。
- 信用取引: 信用買残は減少傾向にあり、信用倍率は0.00倍と、売り残がありません。
- 株価への影響要因: 業績、中国経済の動向、食料品価格の変動、為替レートの変動、地政学リスクなど。
11. 総評
太洋物産は、食料品卸売業を営み、特に畜産物の輸入に強みを持つ企業です。中国市場への注力や、加工食品の販売など、事業の多角化を進めています。
強み: 畜産物の輸入ノウハウ、中国市場への展開
弱み: 資源価格変動リスク、競合激化、低い自己資本比率、無配当
株価評価: PERは業界平均を下回っており、割安感があります。直近の業績は回復傾向にあり、ROEも高い水準ですが、自己資本比率が低い点は注意が必要です。株価は高値圏に位置しており、今後の業績動向や、中国経済の動向、食料品価格の変動などに注目する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 9941 |
| 企業名 | 太洋物産 |
| URL | http://www.taiyo-bussan.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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