1. 企業情報
企業名: ナトコ株式会社
概要: ナトコは日本の塗料、インク、ファインケミカル、合成樹脂などの製造販売を行っている企業です。主に塗料事業、ファインケミカル事業、蒸留事業の3セグメントで事業を展開しています。
事業内容:
- 塗料事業: 金属用、建材用、スマホ向け樹脂用塗料の製造販売
- ファインケミカル事業: 機能性樹脂、コーティング剤の製造販売
- 蒸留事業: 溶剤のリサイクル事業
設立年月日: 1948年11月1日
代表者名: 粕谷太一
住所: 愛知県みよし市打越町生賀山18
従業員数: 415人
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性や課題:
- 競争優位性: 塗料事業において金属用、建材用、スマホ向け樹脂用塗料の市場シェアが高い。ファインケミカル事業においても成長が見込まれる。
- 課題: 国際情勢や原材料価格、エネルギー価格の変動による影響を受けやすい。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略:
- 中期経営計画: 2025～2027年度の計画が策定されており、売上高の6%増、営業利益の17.7%増、経常利益の8.9%増を目指している。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野:
- 塗料事業: 金属用塗料、建材用塗料の強化
- ファインケミカル事業: モビリティ向けの需要減少に対応し、他の分野の成長を促進
- 蒸留事業: 新規顧客獲得と既存顧客の需要増加に注力
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力:
- ファインケミカル事業の成長と、新規市場への進出により、収益モデルの多様化が期待される。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性:
- 技術革新により、機能性樹脂やコーティング剤の開発が進んでいる。
収益を牽引している製品やサービス:
- 主力製品は金属用、建材用塗料およびファインケミカル。
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較:
- EPS（会社予想）: 129.75円
- BPS（実績）: 3,097.13円
- PER（会社予想）: 10.61倍
- PBR（実績）: 0.44倍
現在の株価1,377円に対して、BPSベースでは割安な水準にある。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:
- 52週高値: 1,550円、52週安値: 1,243円
- 現在の株価は52週高値から下落しており、安値圏に位置している。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
- 売上高: 過去12か月で220.8B円
- 利益率: 営業利益率5.28%、ROE4.06%
- キャッシュフロー: 営業キャッシュフロー1.68B円、レバレッジフリーキャッシュフロー1.5B円
- ROE: 過去12か月で4.06%
- ROA: 過去12か月で3.18%
財務状況は健全で、成長性も高い。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
- 配当利回り（会社予想）: 3.78%
- 年間配当予想: 52円
- 配当性向: 40.28%
自社株買いなどの株主還元策:
- 自己株買いを実施しており、株主還元に積極的。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）:
- 直近10日間の株価は1,360円～1,392円の範囲で推移しており、安定感がある。
株価への影響を与える要因:
- 国際情勢、原材料価格、エネルギー価格、物価上昇などのリスク要因が影響を与えている。
11. 総評
各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:
- ナトコは塗料、ファインケミカル、合成樹脂などの製造販売を主要事業としており、特に塗料事業で高い市場シェアを持つ。中期経営計画に基づき、売上高、営業利益の成長を目指している。技術革新により、ファインケミカル事業の成長が見込まれる。株価は52週安値圏に位置しており、割安な水準にある。財務状況は健全で、株主還元も積極的に行われている。しかし、国際情勢や原材料価格の変動によるリスクは存在し、注意が必要。
企業情報
| 銘柄コード | 4627 |
| 企業名 | ナトコ |
| URL | http://www.natoco.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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