1. 企業情報
- 事業内容: 東北銀行は、岩手県を地盤とする地方銀行です。中小企業向け融資を主力としており、預金、融資、投資信託、債券などの金融サービスを提供しています。また、リース業務やコンピュータソフトウェアの開発・販売も行っています。
- 特徴: フィデアHDとの経営統合は解除されています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: 岩手県内では3行中3番手です。
- 競争優位性: 地域密着型の金融サービスを提供し、中小企業との強固な関係を築いています。
- 課題: 人口減少や異業種との競争激化、低金利環境などが課題として挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 第2次中期経営計画を策定し、地域経済の活性化、脱炭素化支援、収益力の拡大、組織力の強化を重点戦略としています。
- 中期経営計画:
- 最終年度（2028年3月期）の目標：当期純利益20億円、お客さまサービス等利益（本業利益）20億円、自己資本比率8.5%以上、総預金残高1兆円、総貸出金残高7,500億円。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 中小企業向け融資が収益の柱ですが、低金利環境下では収益性が圧迫される可能性があります。
- 市場ニーズへの適応力: 地域経済の活性化支援や脱炭素化支援など、社会的なニーズに対応した取り組みを進めています。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 記載なし。
- 主力製品: 中小企業向け融資、預金、投資信託、債券などの金融商品。
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 5.98倍（業界平均：50.4）
- PBR（実績）: 0.40倍（業界平均：0.3）
- EPS（会社予想）: 179.85円
- BPS（実績）: 2,684.57円
- 評価: PER、PBRともに低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、1076円～1089円のレンジで推移しています。
- 年初来高値: 1,202円
- 年初来安値: 905円
- 200日移動平均線: 1110.62円
- 50日移動平均線: 1051.20円
- 現状: 200日移動平均線を下回っており、下落トレンドにある可能性があります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で139.48億円。
- 利益: 経常利益は減少傾向にあります。2025年3月期は19.74億円（8.1%減）、親会社株主に帰属する当期純利益は10.69億円（22.3%減）。
- ROE（実績）: 2.86%
- ROA（過去12か月）: 0.11%
- 自己資本比率（実績）: 3.5%
- 分析: 利益が減少傾向にあり、ROE、ROAも低い水準です。自己資本比率も低く、財務体質の改善が課題です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.65%
- 1株配当（会社予想）: 50.00円
- 配当性向: 65.21%
- その他: 安定した配当を継続しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間の株価は、小幅な値動きとなっています。
- 出来高: 10,600株（2025年6月12日）
- 信用取引: 信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心は高いと考えられます。
11. 総評
東北銀行は、岩手県を地盤とする地方銀行であり、中小企業向け融資を主力としています。PER、PBRは低く割安感がありますが、利益の減少傾向や低いROE、ROA、低い自己資本比率など、財務面での課題が目立ちます。株価は下落トレンドにある可能性があり、今後の業績回復と財務体質の改善が重要です。配当利回りは高く、安定した配当を継続していますが、業績の動向に注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 8349 |
| 企業名 | 東北銀行 |
| URL | http://www.tohoku-bank.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
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