1. 企業情報
株式会社田谷（以下、田谷）は、東京証券取引所スタンダード市場に上場している企業で、美容室「TAYA」を全国にチェーン展開しています。その他、業務委託サロンの運営やヘアケア商品の販売も行っています。近年では、フリーランス美容師向けのブランド「ano」の展開も開始しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
美容業界は競争が激しく、田谷もその中で事業を展開しています。大手チェーン、個人経営のサロン、フリーランス美容師など、多様な競合が存在します。田谷は、直営サロンの運営に加え、フリーランス美容師向けのブランド展開を通じて、多様な顧客ニーズに対応しようとしています。
課題: 業界全体として、人手不足や物価上昇の影響を受けており、田谷もこれらの課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
田谷は、中期経営計画「TAYA BX (Beauty Transformation) PROJECT」を掲げ、リブランディング、フリーランス事業の拡大、本部構造改革を推進しています。
重点分野:
- リブランディング: ブランドイメージの刷新
- フリーランス事業の拡大: 「ano」ブランドの展開
- 本部構造改革: 組織効率の向上
4. 事業モデルの持続可能性
田谷の収益は、美容施術と商品販売が中心です。顧客のニーズやトレンドの変化に柔軟に対応し、新しいサービスや商品を提供していくことが重要です。フリーランス美容師との連携強化も、事業モデルの多様性を高める上で有効な戦略と考えられます。
課題: 物価高や消費者の購買マインドの低下は、売上に影響を与える可能性があります。
5. 技術革新と主力製品
田谷は、具体的な技術革新に関する情報は開示されていません。主力製品としては、美容施術とヘアケア商品が挙げられます。
6. 株価の評価
- 株価: 240.0円（2025年6月13日終値）
- EPS (1株あたり当期純利益): -31.78円 (過去12ヶ月)
- BPS (1株あたり純資産): 883.28円 (直近四半期)
- PER (株価収益率): 計算不能 (当期純損失のため)
- PBR (株価純資産倍率): 0.27倍 (240円 / 883.28円)
PERは、当期純損失のため計算できません。PBRは0.27倍と、低い水準にあります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、238円から246円の間を変動しており、240円近辺で推移しています。50日移動平均線は253.34円、200日移動平均線は308.79円であり、現在の株価はこれらの移動平均線を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は5,444百万円と、前期比で減少しています。
- 営業利益: 2025年3月期は3百万円と、黒字転換しています。
- 当期純損失: 2025年3月期は62百万円と、赤字です。
- ROE (自己資本利益率): 0.26% (過去12ヶ月)
- ROA (総資産利益率): 1.97% (過去12ヶ月)
過去数年間の業績は、赤字が続いており、2025年3月期も当期純損失を計上しています。自己資本比率は20.9%と、財務基盤はやや脆弱です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当: 2024年3月期、2025年3月期ともに無配
- 配当利回り: 0%
- 配当性向: 0%
田谷は、現在配当を実施していません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、240円近辺で小幅な変動を繰り返しています。信用買い残は多く、信用倍率は110.05倍と高い水準です。
株価への影響要因:
- 美容業界の動向
- 中期経営計画の進捗
- 人件費や物価の上昇
- 業績の回復
11. 総評
田谷は、美容室チェーン「TAYA」を運営し、フリーランス美容師向けのブランド展開も行っています。しかし、近年は業績が低迷しており、2025年3月期も当期純損失を計上しています。財務状況も厳しく、自己資本比率は20.9%です。配当も実施していません。
株価は低迷しており、PERは計算不能、PBRは0.27倍と低く評価されています。テクニカル面では、移動平均線を下回っています。
今後の業績回復には、中期経営計画の実行による収益改善が不可欠です。特に、リブランディング、フリーランス事業の拡大、本部構造改革の進捗が重要となります。
企業情報
| 銘柄コード | 4679 |
| 企業名 | 田谷 |
| URL | http://www.taya.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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