1. 企業情報
日和産業は、西日本を地盤とする非全農系の配合飼料メーカーです。主に家畜用の飼料を製造・販売しており、畜産事業も手掛けています。雪印種、日清丸紅との合弁事業も展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
日和産業は、配合飼料業界において中堅企業に位置しています。非全農系であるため、全農系の企業との競争に直面しています。業界内での競争優位性を高めるためには、価格競争力、高品質な製品、顧客ニーズへの対応などが重要となります。
3. 経営戦略と重点分野
2025年3月期の決算短信によると、顧客ニーズに対応した製品開発、多様な人材確保と育成、家畜疾病の予防に努めています。今後は、飼料事業における安定的な収益確保と、畜産事業における収益性の改善が課題と考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
日和産業の収益は、飼料事業が中心であり、畜産事業は補完的な役割を担っています。飼料価格は、原材料価格や為替相場、国際情勢などの影響を受けやすく、変動リスクがあります。市場ニーズの変化への対応としては、顧客ニーズに合わせた製品開発や、畜産事業との連携強化が重要となります。
5. 技術革新と主力製品
日和産業は、配合飼料の製造技術を基盤としています。主力製品は、家畜の種類や成長段階に合わせた飼料であり、畜産農家の生産性向上に貢献しています。
6. 株価の評価
- 株価: 310.0円（2025年6月13日終値）
- PER（会社予想）: 18.72倍（業界平均：16.8）
- PBR（実績）: 0.31倍（業界平均：1.2）
- EPS（会社予想）: 16.56円
- BPS（実績）: 1,006.95円
PERは業界平均をやや上回っており、割高感があります。PBRは低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、304円から315円の間を変動しており、310円で取引を終えています。50日移動平均線（300.04円）を上回っており、上昇トレンドを示唆しています。年初来高値（338円）には近づいていますが、200日移動平均線（313.23円）を下回っているため、注意が必要です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は48,577百万円（前年同期比8.1%減）。
- 営業利益: 2024年3月期は906百万円（前年同期比0.0%増）。
- 経常利益: 2024年3月期は1,143百万円（前年同期比24.9%増）。
- 当期純利益: 2024年3月期は310百万円（前年同期比42.7%減）。
- ROE（実績）: 1.70%
- ROA（実績）: 2.19%
- 自己資本比率: 61.4%
売上高は減少していますが、営業利益は横ばい、経常利益は増加しています。当期純利益は減少しており、収益性の改善が課題です。自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.94%
- 1株配当（会社予想）: 6.00円
- 配当性向: 19.89%
- 自社株買い: なし
配当利回りは、平均的な水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、上昇傾向にあります。信用買残は増加、信用売残は減少しており、買い意欲が強い状況です。
11. 総評
日和産業は、西日本を地盤とする配合飼料メーカーであり、安定した事業基盤を持っています。2024年3月期は、売上高が減少したものの、経常利益は増加しました。今後は、飼料事業における収益性の維持と、畜産事業の改善が課題となります。株価は、PERが業界平均を上回っており、割高感があります。テクニカル面では、上昇トレンドを示唆していますが、200日移動平均線を下回っているため、注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 2055 |
| 企業名 | 日和産業 |
| URL | http://www.nichiwasangyo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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