1. 企業情報

概要

MARUWA(株式会社MARUWA)は、セラミック部品および電子部品の製造・販売を主力とする企業です。主な製品は、セラミック基板、金属化・多層セラミック基板、プレスセラミック製品、セラミック封止、SiC部品、アンテナ、EMC/RF部品、インダクタ、コンデンサなど。加えて、石英ガラス製品やLED照明(街路灯、トンネル灯、景観灯等)も展開しています。自動車、通信、半導体、産業機器、照明など幅広い分野に製品を供給しており、世界的なシェアを持つセラミック基板が主力です。
– 設立:1973年4月5日
– 本社:愛知県尾張旭市
– 従業員数:1,382人
– 平均年収:8,530千円

2. 業界のポジションと市場シェア

業界内ポジション

MARUWAは、セラミック基板分野で世界トップクラスのシェアを有しています。特に抵抗器用セラミック基板はグローバルで高い競争力を持ち、省エネや通信関連市場の成長を背景に需要が拡大しています。

競争優位性と課題

  • 強み:高い技術力、品質、グローバル展開力、AI・ロボット導入による生産性向上
  • 課題:為替変動リスク、半導体市況の変動、地政学リスク、需要変動への対応

3. 経営戦略と重点分野

ビジョン・戦略

  • AIやロボットの積極導入による生産性・収益性の強化
  • 半導体・情報通信・車載分野への注力
  • 高級照明・LED照明の強化

中期計画の重点施策

  • 生成AI・自動運転・5G/6Gなど次世代技術向け部材の開発・拡販
  • 海外売上比率の拡大(2024年度で68%)
  • 省エネ・環境対応製品の開発

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデル

  • 主力のセラミック部品は、半導体・車載・通信インフラなど成長分野向けで安定した需要
  • 照明事業も公共・高級住宅向けで安定成長

市場ニーズへの適応力

  • 技術革新への迅速な対応力
  • AI・自動運転分野など新規需要の取り込み

5. 技術革新と主力製品

技術開発の動向・独自性

  • 高耐熱・高信頼性のセラミック基板製造技術
  • AI・ロボット導入による生産効率化
  • 省エネ・高効率LED照明の開発

主力製品・サービス

  • セラミック基板(半導体・車載・通信向け)
  • LED照明(公共・高級住宅向け)

6. 株価の評価

BPS(実績):10,361.04円

PBR(実績):3.46倍

EPS(実績):1,559.45円(過去12か月)

株価:35,890円

  • PER(予想)は算出不可(会社予想EPS未開示)
  • PBRは業界平均(1.4倍)を大きく上回る
  • 業界平均PER(18.3倍)との比較は困難

7. テクニカル分析

  • 直近株価は35,000円台後半で推移
  • 年初来高値:51,480円、年初来安値:21,095円
  • 200日移動平均:38,505円、50日移動平均:31,085円
  • 直近10日でやや上昇傾向から調整
  • 現在は年初来高値から大きく下落した後、やや持ち直しつつあるが、200日線をやや下回る水準

8. 財務諸表分析

売上・利益・キャッシュフロー

  • 売上高:2025年3月期 71,849百万円(前年比+16.7%)
  • 営業利益:26,914百万円(前年比+35.9%)
  • 純利益:19,242百万円(前年比+26.5%)
  • 営業CF:25,351百万円
  • 自己資本比率:89.9%(極めて高い)
  • ROE:16.23%、ROA:12.70%(高水準)

過去数年の傾向

  • 売上・利益ともに右肩上がりで成長
  • 営業利益率・純利益率ともに高い水準を維持
  • 財務の健全性も極めて高い

9. 株主還元と配当方針

配当実績・予想

  • 2025年3月期:年間94円(配当性向約6%)
  • 2026年3月期(予想):年間102円
  • 配当利回り:0.28%(実績・予想ともに低水準)
  • 自社株買い:直近では大きな実施なし

特徴

  • 配当性向は極めて低く、内部留保重視
  • 増配傾向は継続

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近の株価はボラティリティ高め(高値から大幅下落後、やや持ち直し)
  • 信用買残増加・売残減少で買い優勢
  • 機関投資家・海外投資家の保有比率が高い
  • 生成AI・半導体関連のテーマで投資家関心は高い

11. 総評

MARUWAは、セラミック基板分野で世界的な競争力を持ち、半導体・車載・通信分野の成長を背景に業績が拡大しています。財務体質は極めて健全であり、収益性・成長性ともに高い水準を維持しています。配当利回りは低いものの、増配傾向が続いています。株価は年初来高値から調整局面にありますが、直近では持ち直しの動きも見られます。今後も生成AIや自動運転、5G/6Gなど成長分野への対応が注目されます。
> ※本レポートは、公開情報に基づき事実を整理したものであり、投資助言を目的とするものではありません。


企業情報

銘柄コード 5344
企業名 MARUWA
URL http://www.maruwa-g.com/
市場区分 プライム市場
業種 建設・資材 – ガラス・土石製品

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By シャーロット

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