1. 企業情報
- 企業名: 有沢製作所(Arisawa Mfg. Co., Ltd.)
- 設立: 1949年7月1日(創業1909年)
- 本社所在地: 新潟県上越市南本町1-5-5
- 従業員数: 1,468人
- 事業内容: ガラス繊維を起源とし、主に電子材料(フレキシブルプリント配線板用材料、ガラスクロス)、産業用構造材料(航空機用ハニカムパネル、水処理用FRP圧力容器等)、電気絶縁材料(ガラスクロス、プリプレグ等)、ディスプレイ材料(3D関連、偏光利用部材等)を製造販売。国内外で事業を展開し、売上の約56%が海外。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界区分: 素材・化学(化学)、電子部品
- 主力分野: プリント基板向け電子材料(業界内での存在感あり)
- 競争優位性: ・ガラス繊維技術を基盤とした高い材料開発力
・フレキシブルプリント配線板用材料でのシェア
・ディスプレイ材料や産業用構造材料への事業拡大
– 課題: ・電子材料分野は競争が激しく、技術革新のスピードも速い
・海外経済・為替動向、地政学リスクの影響を受けやすい
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン: ・中期経営計画(2026年3月期~2030年3月期)でROIC8.0%以上を目標
- 重点施策: ・電子材料・ディスプレイ材料の高付加価値化
・産業用構造材料の用途拡大
・グローバル展開強化
・財務健全性維持
– 具体策: ・新製品・新用途開発、設備投資、研究開発強化
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: ・主力の電子材料分野は安定した需要があり、ディスプレイ材料や産業用構造材料で成長余地
- 市場適応力: ・新規分野・用途への対応力あり
・海外売上比率が高く、グローバルな需要変動にも一定の対応力
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: ・ガラス繊維複合材料、光学フィルム、UVナノインプリント技術など独自技術を保有
- 主力製品: ・フレキシブルプリント配線板用材料
・ディスプレイ用光学フィルム
・産業用FRP圧力容器
・3D関連材料
– 収益牽引: ・電子材料(売上高314億円、セグメント利益28億円)、ディスプレイ材料(売上高49億円、セグメント利益17億円)
6. 株価の評価
- 株価: 1,404円(2025/6/13終値)
- PER(予想): 14.57倍(業界平均20.4倍)
- PBR(実績): 0.96倍(業界平均1.1倍)
- EPS(予想): 96.33円
- BPS(実績): 1,461.64円
- 配当利回り(予想): 6.27%
- 評価: ・PER/PBRともに業界平均を下回る水準
・配当利回りは高水準
7. テクニカル分析
- 株価推移: ・直近10日間は1,400~1,430円台で推移し、やや横ばい
・年初来高値1,520円、安値1,135円
・50日移動平均: 1,331.48円、200日移動平均: 1,414.33円
・現在値は200日線付近で推移し、中立圏
– 信用取引状況: ・信用買残が多く、信用倍率高い(35.09倍)
8. 財務諸表分析
- 売上・利益推移:
決算期 | 売上高(百万円) | 営業利益(百万円) | 純利益(百万円) |
---|---|---|---|
2025/3期 | 49,815 | 4,893 | 3,969 |
2024/3期 | 42,114 | 1,484 | 1,640 |
2023/3期 | 42,722 | 2,228 | 2,856 |
2022/3期 | 43,089 | 3,321 | 3,911 |
2021/3期 | 46,439 | 3,118 | 2,161 |
- 利益率: ・営業利益率: 9.8%(2025/3期、前年3.5%から大幅改善)
- ROE/ROA: ・ROE: 8.38%、ROA: 4.33%(2025/3期、収益性は安定)
- キャッシュフロー: ・営業CF: 45.5億円、投資CF: ▲20.8億円、財務CF: ▲40.9億円
- 財務健全性: ・自己資本比率: 67.7%、有利子負債比率低い(Debt/Equity: 21.08%)
- 過去数年の傾向: ・2024/3期に一時的な減益があったが、2025/3期は大幅増収増益
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績・予想: ・2025/3期: 年間96円(中間42円+期末54円)
・2026/3期予想: 年間88円
– 配当利回り: 6.27%(2025/6/13時点)
– 配当性向: 80.41%(高水準)
– 自社株買い: 自己株式保有あり(382,116株、発行済株式の約1.1%)
– 方針: 安定配当を重視
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価推移: ・2025年初来で1,135円→1,520円まで上昇後、現在は1,400円台で推移
・直近は横ばい傾向で、出来高も落ち着いている
– 投資家構成: ・機関投資家・信託銀行の保有比率が高い(上位株主に信託銀行多数)
– 影響要因: ・業績回復、配当利回りの高さが注目材料
・信用買残多く、短期的な需給動向に注意
11. 総評
有沢製作所は、ガラス繊維技術を基盤に電子材料・産業用構造材料・ディスプレイ材料等の分野で事業を展開している。2025年3月期は電子材料・ディスプレイ材料の需要回復により大幅な増収増益を達成し、財務基盤も堅固。PER・PBRは業界平均を下回り、配当利回りは高い水準となっている。中期経営計画ではROIC8%以上を掲げ、成長戦略も明確。株価は直近横ばいで推移し、安定した財務と高配当が投資家の関心を集めている。今後はグローバル経済や為替動向、競争環境の変化に引き続き注視が必要となる。
企業情報
銘柄コード | 5208 |
企業名 | 有沢製作所 |
URL | http://www.arisawa.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 素材・化学 – 化学 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (2.0.0)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。