1. 企業情報
- 事業内容: ＪＳＰは、発泡樹脂の大手メーカーであり、自動車部品、食品容器、住宅断熱材など幅広い用途に製品を提供しています。三菱ガス化学の子会社でしたが、現在はその関係から外れています。
- 特徴: 自動車の衝撃吸収材「ARPRO」や、食品容器などに使われる「STYRODIA」など、多様な発泡樹脂製品を展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 発泡樹脂市場において、大手の一角を占めています。
- 競争優位性: 幅広い製品ラインナップと、多様な用途への対応力、三菱ガス化学との関係解消による自由度の向上が期待されます。
- 課題: 原材料価格の変動や、競合他社との競争激化が課題として挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 新中期経営計画「Change for Growth 2026」を策定し、「グループ全体の収益力強化」「発泡樹脂製品による社会への貢献」「経営基盤の強化」を掲げています。
- 重点分野: 資本収益性の向上、成長分野への経営資源の集中、環境対応型製品やプラスチック資源循環への取り組みを推進しています。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 多様な用途への製品提供により、特定の市場変動の影響を分散しています。
- 市場ニーズへの適応力: 環境対応製品の開発や、プラスチック資源循環への取り組みを通じて、持続可能な事業モデルを目指しています。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 環境負荷低減に貢献する製品の開発に注力しています。
- 主力製品: 自動車用衝撃吸収材「ARPRO」、食品容器用「STYRODIA」などが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- 株価: 1,800.0円 (2025年6月13日終値)
- PER (会社予想): 9.43倍 (業界平均: 20.4)
- PBR (実績): 0.47倍 (業界平均: 1.1)
- EPS (会社予想): 190.79円
- BPS (実績): 3,855.23円
- 評価: PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 年初来高値: 2,198円
- 年初来安値: 1,627円
- 直近10日間の株価は1800円近辺で推移しており、下落傾向にあります。
- 50日移動平均: 1861.60円
- 200日移動平均: 1998.94円
- 判断: 株価は年初来安値から上昇し、年初来高値には届いていません。直近は下落傾向にあり、50日、200日移動平均線を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で135,051百万円、前年同期比で増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で7,565百万円、前年同期比で減少しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で6,391百万円、前年同期比で増加しています。
- ROE (実績): 5.16%
- ROA (過去12か月): 2.82%
- 自己資本比率 (実績): 65.6%
- 評価: 売上高は増加しているものの、営業利益、当期純利益は減少傾向にあります。自己資本比率は高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 4.44%
- 1株配当 (会社予想): 80.00円
- 配当性向: 41.38%
- 株主還元策: 年間80円の配当を実施しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近10日間の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。
- 出来高: 直近10日間の平均出来高は33,840株と低調です。
- 信用取引: 信用買残は増加、信用売残も増加しており、信用倍率は4.03倍と高めです。
- 影響要因: 業績の変動、原材料価格の変動、市場全体の動向などが株価に影響を与える可能性があります。
11. 総評
ＪＳＰは、発泡樹脂分野で高い競争力を持つ企業です。財務状況は良好で、高い配当利回りも魅力です。
しかし、直近の業績は減益傾向にあり、株価も下落傾向にあるため、今後の業績動向を注視する必要があります。
株価は割安感があるものの、今後の成長戦略や市場環境の変化を考慮して投資判断を行うことが重要です。
企業情報
| 銘柄コード | 7942 |
| 企業名 | JSP |
| URL | https://www.co-jsp.co.jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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