1. 企業情報
松井証券株式会社は、主に個人投資家向けにインターネットを活用した証券仲介サービスを提供するネット証券大手です。主力は株式や信用取引、先物・オプション取引、FX（外国為替証拠金取引）、投資信託、米国株取引など幅広い金融商品を取り扱っています。収益の柱は信用取引貸付で、ネット専業証券として高い知名度を有しています。1918年創業、東京・千代田区に本社を置き、松井家が大株主となっています。
2. 業界のポジションと市場シェア
松井証券はネット証券専業大手の一角で、SBI証券、楽天証券、auカブコム証券などと競合しています。信用取引に強みがあり、手数料競争が激化する中でも一定の顧客基盤を維持しています。近年、SBI証券や楽天証券が手数料無料化を打ち出すなど競争環境は厳しさを増していますが、松井証券もFXや米国株、投信などサービス拡充で対応しています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣はネット証券としての利便性・低コスト化を追求しつつ、信用取引、FX、投資信託、米国株取引の強化を図っています。中期経営計画の具体的な記載はありませんが、サービスラインナップの拡充とデジタル化推進、手数料体系の見直し、顧客体験向上などが重点分野です。
4. 事業モデルの持続可能性
主な収益源は、受入手数料（51%）、金融収益（41%）、トレーディング損益（8%）です。信用取引貸付による金融収益が大きな割合を占め、株式市場の活況や金利動向に業績が左右されやすい構造です。手数料無料化の流れや市場環境の変動に対し、FX・投信・米国株など多様な商品提供でリスク分散を図っています。
5. 技術革新と主力製品
インターネット取引システムの利便性やセキュリティ強化に注力しています。スマートフォンアプリやオンライン取引ツールの開発・改善を継続し、ユーザーエクスペリエンス向上に取り組んでいます。信用取引やFX、米国株取引が収益を牽引する主力分野です。
6. 株価の評価
- 株価: 682.0円
- BPS（実績）: 296.48円
- PBR（実績）: 2.30倍
- EPS（実績）: 40.80円（2025年3月期）
- PER: 未開示（業績予想非開示のため算出不可）
業界平均PBRは1.0倍であり、松井証券は2.3倍と高い水準です。PERは開示されていませんが、EPS実績から単純計算すると約16.7倍（682円÷40.8円）となります。業界平均PER（13.3倍）よりやや高い水準です。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 843円
- 年初来安値: 660円
- 直近株価: 682円
- 50日移動平均: 716.34円
- 200日移動平均: 783.74円
株価は年初来安値圏に近く、50日・200日移動平均線を下回っています。直近10日間は680円台での推移が続き、下落基調から横ばい～やや反発の様子が見られます。
8. 財務諸表分析
- 売上高（2025年3月期）: 39,204百万円（前年比+6.5%）
- 営業利益: 15,636百万円（前年比+3.1%）
- 当期純利益: 10,501百万円（前年比+7.3%）
- ROE: 13.8%
- 自己資本比率: 6.8%
- 営業キャッシュフロー: △43,362百万円（大幅なマイナス）
売上・利益ともに増加傾向ですが、営業キャッシュフローは大幅なマイナスとなっています。ROEは高水準ですが、自己資本比率は低めです。
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績: 年間40円（2024年・2025年3月期）
- 配当利回り: 約5.8%
- 配当性向: 98.3%
- 自社株買い: 自己株式保有あり（0.72%）
高い配当性向と利回りが特徴ですが、今後の配当予想は未定です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価は年初来安値圏にあり、直近1年で約16%下落しています。
- 信用買残が増加傾向で、信用倍率は18.83倍と高水準。
- インサイダー保有比率が高く、安定株主が多い一方、流動性はやや限定的です。
11. 総評
松井証券はネット証券大手として信用取引に強みを持ち、近年はFX・投信・米国株などサービスの多様化を進めています。業績は増収増益基調ですが、手数料競争や市場環境の変化により収益構造の転換が求められています。株価は安値圏で推移し、配当利回りは高い水準です。財務面ではROEが高い一方、自己資本比率が低く、営業キャッシュフローの大幅なマイナスが課題となっています。今後は市場環境の変動や競争環境への対応力が注目されます。
企業情報
| 銘柄コード | 8628 |
| 企業名 | 松井証券 |
| URL | http://www.matsui.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 金融（除く銀行） – 証券、商品先物取引業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (2.0.0)」によって自動生成されました。
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