1. 企業情報
東テクは、空調機器・関連機器の専門商社として、設計、施工、保守までを手掛ける企業です。主な事業は、空調設備や制御システムの販売・設計・施工・保守、自動制御機器、再生可能エネルギー関連など多岐にわたります。公共施設、商業施設、工場、住宅など、幅広い分野で事業を展開しています。業界首位であり、工事部門の拡大と保守工事子会社の強みが特徴です。
2. 業界のポジションと市場シェア
東テクは、空調機器・関連機器の専門商社として業界首位です。このポジションは、長年の実績と顧客からの信頼、そして設計から保守まで一貫して提供できる総合力によって支えられています。競争優位性としては、専門的な知識と技術力、幅広い製品ラインナップ、そして全国規模のサービスネットワークが挙げられます。課題としては、競合他社との価格競争や、省エネ性能の高い製品への需要シフトへの対応などが考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
東テクの経営戦略は、事業基盤の強化と成長戦略の両立に重点が置かれていると考えられます。具体的には、工事部門の拡大、省エネ・環境配慮型製品の拡充、M&Aによる事業領域の拡大などが考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
東テクの事業モデルは、空調設備という社会インフラに関わるため、安定した需要が見込めます。また、設計・施工・保守という一貫したサービス提供により、顧客との長期的な関係を構築し、安定的な収益を確保しています。市場ニーズの変化に対しては、省エネ性能の高い製品や、IoTを活用した遠隔監視システムなどの導入により、適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
東テクは、省エネ性能の高い空調機器や、BEMS（Building Energy Management System）などの導入を通じて、技術革新に対応しています。主力製品としては、空調設備、制御システム、省エネ関連機器などが挙げられます。これらの製品は、建物の快適性向上と省エネルギー化に貢献し、顧客からの高い評価を得ています。
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 10.80倍
- PBR（実績）: 1.89倍
- EPS（会社予想）: 259.99円
- BPS（実績）: 1,487.75円
現在の株価2,809円は、EPSとBPSから計算すると、割安感があると言えます。ただし、PERやPBRは業界平均と比較して評価する必要があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2,700円台後半から2,800円台で推移しており、50日移動平均線（2,680.56円）を上回っています。年初来高値（2,985円）には近づいていますが、2,800円近辺で推移していることから、高値圏にあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で140,732百万円と、前期比で増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で9,905百万円と、前期比で増加しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で7,004百万円と、前期比で増加しています。
- ROE（実績）: 19.53%と、高い水準を維持しています。
- ROA（過去12か月）: 8.93%
- 自己資本比率（実績）: 58.2%と、財務体質は良好です。
過去数年間の業績は、売上高、利益ともに増加傾向にあり、好調な経営状況を示しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.70%
- 1株配当（会社予想）: 104.00円
- 配当性向: 33.38%
高い配当利回りは、投資家にとって魅力的な要素です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、上昇と下降を繰り返しながらも、2,800円近辺で推移しています。出来高は、平均よりもやや多い傾向にあります。株価に影響を与える要因としては、業績動向、業界の動向、金利変動などが挙げられます。
11. 総評
東テクは、空調機器・関連機器の専門商社として、業界首位の地位を確立し、安定した収益基盤を持っています。財務状況も良好で、高いROEと配当利回りも魅力です。テクニカル面では、株価は高値圏にありますが、業績好調と高い株主還元から、今後の成長も期待できます。
企業情報
| 銘柄コード | 9960 |
| 企業名 | 東テク |
| URL | http://www.totech.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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