1. 企業情報
- 事業内容: 神鋼商事は、神戸製鋼グループを主要顧客とする専門商社です。鉄鋼、非鉄金属、機械、溶接製品、IT関連機器などを国内外で取り扱っています。特に鉄鋼製品と鉄鋼原料の取り扱いが中心で、自動車関連向けの比率が高いのが特徴です。
- 特徴: 神戸製鋼グループとの強固な関係性を基盤とし、安定した事業基盤を築いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界: 商社・卸売業に属し、特に鉄鋼・非鉄金属分野に強みを持っています。
- 競争優位性: 神戸製鋼グループとの緊密な連携による安定的な取引基盤、専門性の高い商品知識、グローバルな事業展開が強みです。
- 課題: 鉄鋼業界全体の市況変動の影響を受けやすく、海外経済や地政学リスクの影響も受けやすいです。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 中期経営計画2026を推進し、成長戦略を実行しています。
- 重点分野:
- 既存事業の収益力向上
- 新規事業の開拓
- グローバル展開の強化
- 脱炭素社会への貢献
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 鉄鋼製品や原料などの販売による収益が中心です。
- 市場ニーズへの適応力: 自動車産業の動向に左右されやすいものの、IT関連機器の取り扱いなど、事業ポートフォリオの多様化を図っています。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 詳細は不明ですが、商社として、顧客ニーズに合わせた製品・サービスの提供が重要です。
- 主力製品: 鉄鋼製品、非鉄金属、機械、溶接製品など。
6. 株価の評価
- 株価: 1,938.0円（2025年6月20日終値）
- PER（会社予想）: 5.56倍（業界平均12.1）
- PBR（実績）: 0.56倍（業界平均1.0）
- EPS（会社予想）: 348.27円
- BPS（実績）: 3,461.36円
- 評価: PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は下落傾向にあります。年初来高値2,090円、年初来安値1,513円。
- 50日移動平均線: 1,906.02円
- 200日移動平均線: 2,003.69円
- 判断: 200日移動平均線を下回っており、やや弱気な地合いです。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は6,171億円（前年比4.4%増）。
- 営業利益: 2025年3月期は132億円（前年比0.5%減）。
- 経常利益: 2025年3月期は118億円（前年比8.2%減）。
- 当期純利益: 2025年3月期は85.6億円（前年比6.0%減）。
- ROE（実績）: 9.65%
- ROA（過去12か月）: 1.88%
- 自己資本比率: 23.6%
- 分析: 売上高は増加しているものの、営業利益、経常利益、当期純利益は減少しています。自己資本比率は低めです。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 5.47%
- 1株配当（会社予想）: 106.00円
- 配当性向: 30.03%
- 株主還元策: 安定的な配当を重視しています。2025年4月1日付で普通株式1株を3株に株式分割を実施。2026年3月期の配当予想は106円。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近10日間は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。
- 株価への影響要因: 世界経済の不確実性、円安、自動車減産、鉄鋼市況などが影響を与える可能性があります。
- 信用取引: 信用買い残は増加、信用売り残は増加。
11. 総評
神鋼商事は、神戸製鋼グループとの強固な関係性を基盤とする安定した商社です。現在の株価は割安感があり、高い配当利回りが魅力です。しかし、業績は世界経済や鉄鋼市況の影響を受けやすく、直近の業績は減益となっています。テクニカル面では、株価は下落傾向にあり、200日移動平均線を下回っています。投資を検討する際には、今後の業績動向、特に鉄鋼市況や自動車産業の動向を注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 8075 |
| 企業名 | 神鋼商事 |
| URL | http://www.shinsho.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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