1. 企業情報
アドソル日進は、1976年設立の老舗ソフト開発会社です。社会インフラシステム開発に強みを持ち、電力・ガスなどのインフラ関連システム開発で実績を重ねています。近年は、IoT、セキュリティ、地理情報システム（GIS）などの分野に注力し、DX（デジタルトランスフォーメーション）関連案件の比率を高めています。グローバル協業も積極的に展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
アドソル日進は、社会インフラ分野に特化したシステム開発会社として、一定の競争優位性を持っています。特に、電力・ガスなどのインフラ関連システムにおいては、長年の実績とノウハウが強みです。
競争優位性:
- 社会インフラ分野における豊富な実績とノウハウ
- DX関連案件への注力による成長機会の獲得
- グローバル協業による事業拡大の可能性
課題:
- IT業界全体の競争激化
- 技術革新への迅速な対応
- 人材確保
3. 経営戦略と重点分野
アドソル日進は、中期経営計画「New Canvas 2026」を策定し、DX関連案件の拡大、グローバル展開の加速、技術力の強化などを目指しています。
重点分野:
- 社会インフラ分野におけるDX案件の拡大（エネルギー、公共分野）
- 先進インダストリー分野におけるDX案件の拡大（スマートモビリティなど）
- GIS、IoT、セキュリティを中核としたソリューションの提供
- ベトナムにおけるオフショア開発の拡大
- 品質強化施策
4. 事業モデルの持続可能性
アドソル日進の事業モデルは、社会インフラ分野という安定的な需要が見込める市場に根ざしており、一定の持続性があります。DX推進の流れは追い風となり、成長の余地も大きいと考えられます。
持続可能性のポイント:
- 社会インフラ分野の安定的な需要
- DX推進による成長機会
- 技術革新への対応力
- 顧客との長期的な関係性
5. 技術革新と主力製品
アドソル日進は、IoT、セキュリティ、GISなどの分野で技術開発を進めています。
主力製品・サービス:
- 社会インフラ向けシステム開発
- 先進インダストリー向けシステム開発
- GIS、IoT、セキュリティ関連ソリューション
- 電力・ガス関連システム
6. 株価の評価
現在の株価は1122円です。
* PER（会社予想）: 15.55倍
* PBR（実績）: 2.84倍
* EPS（会社予想）: 72.17円
* BPS（実績）: 395.19円
比較:
- 業界平均PER: 23.2
- 業界平均PBR: 2.3
PERは業界平均よりも低く、割安感があります。PBRは業界平均よりやや高いです。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年6月11日に年初来高値1169円をつけた後、1100円台で推移しています。50日移動平均線（1053.56円）と200日移動平均線（1008.47円）を上回っており、上昇トレンドにあると考えられます。
8. 財務諸表分析
売上高: 過去12ヶ月で15,463百万円と、前期比9.8%増と高い成長率を示しています。
営業利益: 過去12ヶ月で1,710百万円と、前期比19.0%増と大幅な増益を達成しています。営業利益率は過去最高を更新しています。
自己資本比率: 69.8%と高く、財務体質は良好です。
ROE: 16.84%と高い水準を維持しており、資本効率も優れています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.30%
- 1株配当（会社予想）: 37.00円
- 2026年3月期は株式分割後、37円の配当予想
アドソル日進は、14期連続増配の実績があり、株主還元に積極的な姿勢を示しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、好調な業績と株主還元策が株価を押し上げていると考えられます。
信用倍率は34.65倍と高く、買い残が非常に多い状態です。
株価への影響要因:
- 好調な業績（売上高・利益の増加）
- DX関連案件の拡大
- 株主還元策（増配）
- 今後の業績見通し
- 株式分割
11. 総評
アドソル日進は、社会インフラ分野に強みを持つソフト開発会社であり、DX推進の流れを追い風に業績を伸ばしています。財務体質も良好で、株主還元にも積極的です。株価は割安感があり、上昇トレンドにあると考えられます。
ただし、IT業界の競争激化や技術革新への対応、人材確保といった課題も存在します。
総合的に見て、アドソル日進は、成長性と安定性を兼ね備えた魅力的な投資対象と言えるでしょう。
企業情報
| 銘柄コード | 3837 |
| 企業名 | アドソル日進 |
| URL | http://www.adniss.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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