1. 企業情報
免疫生物研究所は、研究用試薬の製造販売と受託サービスを主な事業とする企業です。具体的には、ELISAキットなどの免疫学研究用試薬を提供し、アルツハイマー病、メタボリックシンドローム、がんなどに関する研究支援サービスも行っています。また、化粧品事業にも参入しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
免疫生物研究所は、研究用試薬のニッチ市場に位置しています。競合他社との比較や、具体的な市場シェアに関する情報は、公開情報からは明確に判断できません。しかし、同社の技術力や製品の独自性が、競争優位性を築く上で重要と考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
2025年3月期の決算短信によると、免疫生物研究所は以下の分野に注力しています。
* 抗体関連事業: 診断試薬サービスの強化、検査サービスの拡充、TGカイコサービスの売上拡大を目指しています。
* 化粧品関連事業: 国内通信販売の強化、海外販売の拡大を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
免疫生物研究所の収益モデルは、研究用試薬の販売と受託サービスに依存しています。研究開発の進展や市場ニーズの変化に対応できるかどうかが、事業の持続可能性を左右する重要な要素となります。化粧品事業への参入は、新たな収益源となる可能性があります。
5. 技術革新と主力製品
免疫生物研究所は、ELISAキットなどの免疫学研究用試薬を主力製品としています。また、遺伝子組み換えカイコを活用した技術も有しています。
6. 株価の評価
- 株価: 497.0円（2025年6月25日終値）
- PER（会社予想）: 17.47倍
- PBR（実績）: 3.06倍
- EPS（会社予想）: 28.45円
- BPS（実績）: 162.60円
EPSとBPSから計算すると、現在の株価は割安感があるとは言えません。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年6月17日に年初来高値602円を記録した後、下落傾向にあります。50日移動平均線（491.44円）と200日移動平均線（481.79円）を上回っており、中期的な上昇トレンドを示唆している可能性があります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は969百万円で、前年同期比18.7%増と大幅な増収を達成しています。
- 営業利益: 209百万円（前年同期比100.7%増）と、売上高の増加とコスト管理の強化により大幅な増益を達成しています。
- 経常利益: 209百万円（前年同期比67.3%増）
- 当期純利益: 249百万円（前年同期比33.4%増）
- ROE（実績）: 17.92%
- 自己資本比率（実績）: 82.1%
売上高、利益ともに増加しており、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.21%
- 1株配当（会社予想）: 6.00円
- 2024年3月期は無配でしたが、2026年3月期は6円の配当を予定しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にありますが、中期的な上昇トレンドを示唆する可能性があります。
11. 総評
免疫生物研究所は、研究用試薬を主力とする企業であり、増収増益を達成し、財務体質も良好です。化粧品事業への参入など、新たな取り組みも行っています。株価は割安感があるとは言えませんが、今後の業績拡大に期待できます。ただし、研究開発の進展や市場ニーズの変化への対応が、今後の成長を左右する重要な要素となります。
企業情報
| 銘柄コード | 4570 |
| 企業名 | 免疫生物研究所 |
| URL | http://www.ibl-japan.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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