1. 企業情報
株式会社クレスコは、独立系のITサービス企業です。主な事業は、企業向けのITサービスとデジタルソリューションの提供です。具体的には、以下のサービスを提供しています。
* ITサービス: エンタープライズシステム、金融システム、組み込みシステム、AIシステム、モバイルシステムなどの開発・保守。
* デジタルソリューション: クラウド、AI、データ分析、セキュリティ、UX/UIデザインなど、企業のDX（デジタルトランスフォーメーション）を支援するサービス。
金融系システム開発に強みを持ち、情報家電などの組み込みソフトウェア開発も手掛けています。
2. 業界のポジションと市場シェア
クレスコは独立系のITサービス企業であり、特定のメーカーに依存しない点が特徴です。このため、顧客のニーズに合わせた柔軟な対応が可能であり、幅広い業種の顧客を獲得しています。
競争優位性:
- 独立系であることによる柔軟性。
- 金融系システム開発における豊富な実績。
- 組み込みソフトウェア開発技術。
課題:
- 大手SIerとの競争。
- IT技術の急速な変化への対応。
- 人材確保。
3. 経営戦略と重点分野
クレスコは、中期経営計画2026において、連結売上高700億円、連結営業利益率11.5%、連結ROE15%以上を財務KPIとして掲げています。
重点分野:
- DX関連サービスの強化。
- 金融系システムの継続的な開発。
- 組み込みソフトウェア開発の拡大。
- 7つの成長戦略を実践。
4. 事業モデルの持続可能性
クレスコの収益モデルは、ITサービスとデジタルソリューションの提供によるものです。
持続可能性:
- 企業のIT投資需要は、デジタルトランスフォーメーションの進展に伴い、今後も継続的に見込まれる。
- 金融系システム開発における強みは、安定した収益源となる可能性がある。
- 技術革新への対応と、顧客ニーズへの適合が重要。
5. 技術革新と主力製品
クレスコは、AI、クラウド、データ分析などの分野で技術開発を進めています。
主力製品・サービス:
- ITサービス事業における、各種システム開発・保守。
- デジタルソリューション事業における、DX支援サービス。
6. 株価の評価
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| 株価 | 1,716.0円 |
| PER（会社予想） | 14.46倍 |
| PBR（実績） | 2.30倍 |
| 配当利回り | 3.38% |
PER（14.46倍）は、業界平均PER（23.2倍）と比較して低く、割安感があります。
PBR（2.30倍）は、業界平均PBR（2.3倍）と同程度です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1,716円から1,827円の間を変動しています。
2025年6月27日の終値は1,716円であり、年初来高値（1,827円）からは下落しています。
50日移動平均線（1,496.36円）と200日移動平均線（1,278.35円）を上回っており、中期的な上昇トレンドを示唆しています。
8. 財務諸表分析
売上高: 過去5年間で増加傾向にあり、2025年3月期には587.6億円を計上しました。
営業利益: 2025年3月期は59.8億円と、過去最高益を更新しました。
当期純利益: 2025年3月期は44.1億円と、過去最高益を更新しました。
ROE（15.06%）: 良好な水準です。
自己資本比率（71.1%）: 財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.38%
- 1株配当（会社予想）: 58.00円
- 配当性向: 39.29%
クレスコは、安定的な配当を実施しており、株主還元に積極的な姿勢を示しています。
2025年6月27日に2:1の株式分割を実施しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、下落傾向にあります。
株価への影響要因:
- 業績動向（増収増益基調）。
- IT業界全体の動向。
- デジタルトランスフォーメーション（DX）関連の需要。
- 自己株式取得。
11. 総評
クレスコは、独立系のITサービス企業として、安定した業績を上げています。特に、金融系システム開発とDX関連サービスに強みを持っています。財務状況も良好で、株主還元にも積極的です。
株価は、割安感があり、中期的な上昇トレンドを示唆しています。
今後の成長戦略の進捗と、IT業界の動向に注目していく必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 4674 |
| 企業名 | クレスコ |
| URL | http://www.cresco.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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