1. 企業情報
太平洋興発は、1920年創業の企業で、主にバイオマス燃料や輸入炭の販売、不動産賃貸・販売、シルバーマンション事業を展開しています。事業セグメントは、不動産、商事、サービス、建設、肥料に分かれています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: スタンダード市場に上場しており、卸売業に分類されます。
- 競争優位性: 太平洋炭礦をルーツとし、長年の事業運営で培われたノウハウや顧客基盤が強みと考えられます。
- 課題: 燃料価格の変動や、不動産市況の影響を受けやすい事業構造です。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 不明ですが、今後は不動産賃貸・販売の拡大を意向していることから、事業ポートフォリオの転換を図っている可能性があります。
- 中期経営計画: 2025年3月期の決算短信によると、売上高は減少を見込んでいるものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は増加を見込んでいます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: バイオマス燃料・輸入炭販売、不動産賃貸・販売が主な収益源です。
- 市場ニーズへの適応力: 燃料価格の変動や、不動産市況に左右されるため、事業ポートフォリオの多様化が課題です。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 情報が不足しています。
- 主力製品/サービス: バイオマス燃料、輸入炭、不動産賃貸・販売、シルバーマンション。
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 10.61倍
- PBR（実績）: 0.35倍
- EPS（会社予想）: 66.84円
- BPS（実績）: 2,013.32円
PERは業界平均（10.1）とほぼ同水準です。PBRは0.35倍と低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は683円から709円の範囲で推移しており、200日移動平均線（710.05円）近辺で推移しています。年初来高値（753円）からは下落、年初来安値（616円）からは上昇しており、方向感は定まっていません。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は42,076百万円（前年比2.4%増）
- 営業利益: 2025年3月期は857百万円（前年比29.6%減）
- 経常利益: 2025年3月期は566百万円（前年比44.7%減）
- 純利益: 2025年3月期は382百万円（前年比39.0%減）
- ROE（実績）: 2.40%
- ROA（過去12か月）: 1.16%
- 自己資本比率（実績）: 32.8%
2025年3月期は売上高は増加したものの、利益は減少しています。自己資本比率は32.8%と、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 5.64%
- 1株配当（会社予想）: 40.00円
- 配当性向: 57.88%
- 株主還元策: 2026年3月期の配当予想は40円と、増配を予定しています。
高い配当利回りは魅力的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間の株価は小幅な上昇傾向です。
- 株価への影響要因: 業績、配当、燃料価格、不動産市況などが影響を与える可能性があります。
- 信用取引: 信用買残は増加傾向、信用倍率は125.58倍と、やや高水準です。
11. 総評
太平洋興発は、バイオマス燃料・輸入炭販売と不動産賃貸・販売を主な事業とする企業です。高い配当利回りが魅力ですが、業績は変動しやすく、今後の事業戦略に注目が必要です。株価は割安感があり、テクニカル的にも底堅い動きを見せていますが、今後の業績動向や、燃料価格、不動産市況などの外部環境の変化に注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 8835 |
| 企業名 | 太平洋興発 |
| URL | http://www.taiheiyo.net/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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