1. 企業情報
- 企業名: コシダカホールディングス株式会社
- 主な事業内容: 低価格カラオケチェーン「カラオケまねきねこ」を全国展開。個人向け一人カラオケ「ワンカラ」や、天然温泉の温浴施設「まねきの湯」も運営。不動産管理事業も展開。
- 所在地: 東京都渋谷区道玄坂2-25-12
- 設立: 2000年3月
- 従業員数: 1,159人（平均年齢48.1歳、平均年収1,028万円）
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内での位置付け: カラオケ業界の大手であり、「まねきねこ」は低価格帯で全国展開することで強いブランド力を持つ。駅前・繁華街への集中出店により認知度が高い。
- 競争優位性: 低価格戦略、店舗網の広さ、個人向けサービス（ワンカラ）などで差別化。インバウンド需要の回復も追い風。
- 課題: 競合他社（ビッグエコー、カラオケ館等）との価格競争、物価・人件費上昇によるコスト増、消費者ニーズの多様化。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 「エンタメをインフラに」を掲げ、エンタメプラットフォーム化を推進。
- 中期経営計画: 2025年8月期～2027年8月期を「EIPファイナルステージ」と位置づけ、積極的な新規出店・既存店改装、DX推進、人事制度刷新を加速。
- 重点施策:
- カラオケ事業の全国拡大
- エンタメプラットフォームの構築
- 人材育成・働き方改革
- 不動産管理事業の安定運営
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: カラオケ店舗運営による安定収益が主軸。低価格・高回転型で、コロナ禍後は回復基調。温浴施設や不動産管理で収益源を多様化。
- 市場ニーズへの適応力: 一人カラオケ需要やインバウンド観光客の取り込み、デジタル化対応など、消費者の変化に柔軟に対応。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発・独自性: 店舗運営の効率化、デジタル会員サービス、キャッシュレス決済導入などDXを推進。
- 主力サービス:
- 「カラオケまねきねこ」（低価格カラオケチェーン）
- 「ワンカラ」（一人カラオケ専門店）
- 「まねきの湯」（温浴施設）
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 12.07倍（業界平均17.0倍より割安）
- PBR（実績）: 2.68倍（業界平均1.8倍より高い）
- EPS（会社予想）: 91.55円
- BPS（実績）: 412.90円
- 株価（2025/6/27終値）: 1,105円
株価指標比較
- 理論株価（EPS×業界平均PER）: 91.55円 × 17.0 = 1,555円
- 現在株価/BPS: 1,105円 / 412.90円 = 約2.68倍
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間は1,080～1,130円台で推移し、年初来高値（1,171円）付近でのもみ合い。50日移動平均（1,062.74円）、200日移動平均（1,085.63円）を上回る水準。
- 現状: 年初来高値圏に近く、直近はやや上値が重い展開。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益推移（単位: 百万円）
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 | EPS |
|---|---|---|---|---|
| 2021/8 | 20,791 | -7,629 | -4,145 | -50.84 |
| 2022/8 | 37,995 | 2,206 | 3,643 | 44.68 |
| 2023/8 | 54,630 | 7,667 | 7,105 | 87.14 |
| 2024/8予想 | 63,264 | 10,164 | 6,735 | 82.70 |
| 2025/8予想 | 71,057 | 11,578 | 7,499 | 91.55 |
- キャッシュフロー: 営業CFは安定して黒字、フリーCFもプラスを維持。
- ROE（実績）: 24.17%（高水準）
- ROA（実績）: 10.69%
- 自己資本比率: 49.2%（財務健全性良好）
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（予想）: 2.17%
- 1株配当（予想）: 24.00円
- 配当性向: 33.68%（安定的な水準）
- 自社株買い: 直近実施なし
- 5年平均配当利回り: 1.36%（近年は増配傾向）
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 1年で約27%上昇。直近は高値圏でのもみ合いが続く。
- 出来高: 直近10日平均23万株台と流動性は高い。
- 信用倍率:
- 80倍と買い残が多め。やや買い方優勢。
- 投資家構成: インサイダー保有40%、機関投資家約32%と安定株主が多い。
11. 総評
コシダカホールディングスは、カラオケ業界で圧倒的な店舗網とブランド力を持ち、低価格戦略や一人カラオケなど多様なニーズに対応しています。業績はコロナ禍からの回復を果たし、売上・利益ともに拡大基調。財務体質も健全で、ROE・ROAともに高水準を維持しています。
株価は業界平均PERより割安な水準ですが、PBRはやや高め。配当利回りも市場平均を上回り、株主還元姿勢も安定しています。直近は高値圏での推移が続き、今後の業績進捗や市場環境の変化が注目されます。
※本レポートは情報提供を目的としており、投資判断を目的としたものではありません。
企業情報
| 銘柄コード | 2157 |
| 企業名 | コシダカホールディングス |
| URL | http://www.koshidakaholdings.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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