1. 企業情報
カワチ薬品は、北関東・東北地方を中心にドラッグストアを展開しています。特徴として、1300平方メートル以上の超大型店舗を多く持ち、食品の取り扱い比率が高いことが挙げられます。医薬品、化粧品、日用品、食品などを販売し、調剤薬局も併設しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
カワチ薬品は、地域密着型のドラッグストアとして一定のシェアを確立しています。超大型店舗と食品の販売に強みを持つ点が、競合との差別化要因となっています。ドラッグストア業界は競争が激しく、大手チェーンとの価格競争や、オンライン販売の台頭といった課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
決算短信からは、具体的な中期経営計画に関する情報は得られませんでした。しかし、2026年3月期の業績予想が示されており、増収増益を目指していることがわかります。
4. 事業モデルの持続可能性
カワチ薬品の収益モデルは、医薬品、化粧品、日用品、食品などの販売に依存しています。食品の販売比率が高いことは、ドラッグストア業界の競争激化の中で、差別化要因となり得ます。市場ニーズの変化への適応としては、調剤薬局の併設や、食品の品揃え強化などが考えられます。
5. 技術革新と主力製品
技術革新に関する具体的な情報は見当たりません。主力製品は、医薬品、化粧品、日用品、食品など、幅広い商品群です。
6. 株価の評価
- 株価: 2,757.0円（2025年6月27日終値）
- EPS（会社予想）: 219.39円
- PER（会社予想）: 12.57倍 (業界平均: 21.3)
- BPS（実績）: 5,120.32円
- PBR（実績）: 0.54倍 (業界平均: 1.8)
PERは業界平均よりも低く、割安感があります。PBRも1倍を大きく下回っており、割安と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2,700円台後半で推移しており、50日移動平均線（2,810.36円）を下回っています。年初来高値（3,035円）からは下落していますが、年初来安値（2,501円）からは上昇しており、方向感は判断が難しい状況です。
8. 財務諸表分析
| 指標 | 過去12ヶ月 | 2025/3 | 2024/3 | 2023/3 | 2022/3 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 (百万円) | 287,816 | 287,816 | 285,960 | 281,871 | 279,462 |
| 営業利益 (百万円) | 7,461 | 7,461 | 7,601 | 6,612 | 7,710 |
| 経常利益 (百万円) | 8,340 | – | 8,609 | – | – |
| 当期純利益 (百万円) | 4,884 | 4,884 | 4,713 | 4,177 | 4,830 |
| 売上高成長率 | 0.6% | 0.6% | 1.4% | 0.9% | – |
| 営業利益率 | 2.6% | 2.6% | 2.7% | 2.3% | 2.8% |
| ROE | 4.33% | – | – | – | – |
| ROA | 2.34% | – | – | – | – |
| 自己資本比率 | 57.3% | 57.3% | 56.7% | – | – |
- 売上高は緩やかに増加傾向にあります。
- 営業利益は、前期比で減少しています。
- 当期純利益は、増益となっています。
- 自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.90%
- 1株配当（会社予想）: 80.00円
- 配当性向は36.62%
- 自社株買いに関する情報は開示されていません。
配当利回りは、ある程度魅力的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、2,700円台後半で推移しており、方向感は判断が難しい状況です。信用買い残は減少し、信用売り残は増加しており、売り圧力が強まっている可能性があります。
11. 総評
カワチ薬品は、北関東・東北地方を地盤とするドラッグストアチェーンです。超大型店舗と食品販売に強みを持っています。財務状況は安定しており、配当利回りも魅力的です。PER、PBRともに割安感があります。
ただし、ドラッグストア業界の競争激化や、株価の方向感が定まっていない点には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 2664 |
| 企業名 | カワチ薬品 |
| URL | http://www.cawachi.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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