1. 企業情報
昭和産業は、製粉、油脂を主力とする食品メーカーです。製粉と油脂事業が収益の柱であり、その他にも食品、糖化品、飼料など幅広い事業を展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
昭和産業は、製粉と油脂の分野で大手の一角を占めています。食品業界は競争が激しいですが、同社は長年の実績とブランド力、多角的な事業展開により、一定の競争優位性を維持していると考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
昭和産業は、中期経営計画「中期経営計画23-25」を推進しています。2025年3月期の決算短信によると、食品事業では顧客別の営業組織による提案営業の強化、適正価格での販売に注力しています。飼料事業では、顧客ニーズに対応した提案型営業と高付加価値商材の拡販を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
昭和産業の事業モデルは、製粉や油脂といった生活必需品を扱い、安定した需要が見込める点が強みです。また、食品、飼料など多角的な事業展開により、リスク分散を図っています。市場ニーズの変化への対応としては、高付加価値商品の開発や、顧客ニーズに合わせた提案型営業を強化しています。
5. 技術革新と主力製品
昭和産業は、製粉技術や油脂製造技術を基盤としています。主力製品としては、小麦粉、食用油、パスタ、健康食品などがあります。
6. 株価の評価
- 株価: 2,959円 (2025年7月1日)
- PER（会社予想）: 10.11倍 (業界平均: 19.5)
- PBR（実績）: 0.71倍 (業界平均: 1.3)
- EPS（会社予想）: 292.56円
- BPS（実績）: 4,156.73円
- 配当利回り（会社予想）: 3.38%
PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、2,900円から2,992円の範囲で推移しており、200日移動平均線（2856.58円）を上回っています。年初来高値（3,090円）には近づいていますが、現時点では高値圏にあるとは言い切れません。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は334,425百万円で、前年同期比3.4%減。
- 営業利益: 2025年3月期は11,126百万円で、前年同期比15.4%減。
- 当期純利益: 2025年3月期は11,599百万円で、前年同期比6.1%減。
- ROE（実績）: 8.77%
- 自己資本比率（実績）: 52.8%
売上高は減少、利益も減益となっています。営業利益の減少は、コストアップ要因や販売価格の見直しによるものです。自己資本比率は高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 3.38%
- 1株配当（会社予想）: 100.00円
- 2025年3月期の年間配当は100円（中間配当50円、期末配当50円）を予定しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、やや下落傾向にあります。信用買残は増加、信用売残も増加しており、今後の株価動向に注目が必要です。
11. 総評
昭和産業は、製粉・油脂を主力とする食品メーカーであり、安定した事業基盤を持っています。財務体質は良好ですが、2025年3月期は減収減益となりました。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。今後の業績回復と、中期経営計画の進捗に注目していく必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 2004 |
| 企業名 | 昭和産業 |
| URL | http://www.showa-sangyo.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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