1. 企業情報
概要
東洋証券株式会社は、1916年創業の独立系証券会社です。主に日本国内で金融商品取引業を展開し、個人投資家向けの対面営業を主体としています。広島・山口エリアに強固な顧客基盤を持ち、中国株取引に強みを持つほか、米国株取引の拡充や投資信託の販売にも注力しています。資産運用・投資助言、資本政策コンサルティング、IR支援なども提供しています。
主要事業内容(2025年3月期)
- 受入手数料:76%
- トレーディング損益:17%
- 金融収益:6%
- その他:1%
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内ポジション
東洋証券は大手証券会社(野村、SMBC日興、大和、みずほ等)と比較すると中堅規模の独立系証券会社です。広島・山口に根ざした地域密着型営業と、中国株取引への強みが特徴です。
競争優位性・課題
- 独立系として柔軟な経営が可能
- 地方顧客基盤と中国株取引に強み
- 対面営業主体のため、デジタル化やネット証券との競争が課題
- 市場環境の変動により業績が大きく左右されやすい
3. 経営戦略と重点分野
経営ビジョン・中期経営計画(第六次中期経営計画)
- 「お客さまの信頼がすべて」を掲げ、顧客満足度向上を重視
- 2028年3月期目標:
- ROE:8%以上
- 預り資産残高:1兆5,000億円以上
- 株式投信残高:5,000億円以上
- NISA口座残高:1,040億円以上
- CX(顧客体験)指標の改善
重点施策
- 投資信託販売の強化
- NISA・iDeCo等の長期資産形成支援
- デジタルサービスの拡充
- 顧客基盤の拡大とリレーション強化
4. 事業モデルの持続可能性
- 受入手数料が収益の中心であり、市場取引量や株価水準に業績が左右されやすい
- 投資信託や海外株式の拡販など、収益源の多様化を進めている
- 対面営業主体だが、デジタル化対応の進捗が今後の持続性の鍵
5. 技術革新と主力製品
- 特筆すべき独自技術は公表されていないが、中国株や米国株の取り扱い拡充、投信販売チャネルの強化が主な施策
- ITインフラやデジタルサービスの強化が今後の競争力維持に重要
- 収益を牽引しているのは、伝統的な証券仲介業務と投資信託販売
6. 株価の評価
- 株価:498円(2025/7/1終値)
- EPS(2025年3月期):34.45円
- BPS(2025年3月期):443.61円
- PER(会社予想):非開示(参考値:株価/EPS=約14.5倍)
- PBR(実績):1.12倍(業界平均1.0倍よりやや高い)
- 業界平均PER:13.3倍
評価
PERは業界平均並み~やや高め、PBRはやや高め。BPSに対する株価水準は適正範囲内。
7. テクニカル分析
- 年初来高値:623円、年初来安値:401円
- 直近株価は498円、50日移動平均:465.02円、200日移動平均:521.76円
- 直近10日間の株価は500円前後で推移し、やや下落傾向
- 直近の高値圏からは調整局面、安値圏ではないが、年初来安値に比べると中間~やや高めの水準
8. 財務諸表分析
売上・利益
- 売上高:11,289百万円(前年比-6.1%)
- 営業利益:694百万円(前年比-39.8%)
- 純利益:2,653百万円(前年比+103.2%、投資有価証券売却益の影響大)
- 営業利益率:6.1%(前年9.5%)
キャッシュフロー
- 営業CF:853百万円(前年3,491百万円)
- 投資CF:2,295百万円
- 財務CF:△5,460百万円
効率性・安全性
- ROE:7.63%
- ROA:3.53%
- 自己資本比率:43.4%
- 負債比率:40.56%
傾向
- 営業利益は減少、純利益は一時的要因で大幅増
- 財務基盤は安定、自己資本比率も高水準
9. 株主還元と配当方針
- 2025年3月期配当:年間50円(うち特別配当20円)
- 2026年・2027年も同水準の配当を予想(普通+特別配当)
- 配当利回り:5.96%(実績)、予想配当利回り15.9%(一時的要因含む可能性あり)
- 配当性向:87.08%
- 自己株式の消却実施
- 配当方針は安定配当+特別配当を実施
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週変動率:+38.57%
- 直近は高値から調整中、出来高は安定
- 信用買残が多く、信用倍率も高い(118.96倍)、需給面でやや過熱感
- インサイダー保有比率32.46%、機関投資家保有比率17.21%
- 特別配当や自己株式消却など、株主還元策への注目度が高い
11. 総評
東洋証券は、広島・山口を中心とした地域密着型証券会社であり、中国株取引や投資信託販売に強みを持っています。業績は市場環境に左右されやすいものの、2025年3月期は投資有価証券売却益により純利益が大幅増となりました。財務基盤は安定しており、株主還元にも積極的です。直近の株価は高値圏から調整中で、配当利回りは高水準ですが、一時的要因による部分も含まれています。今後はデジタル化対応や収益源の多様化が持続的成長の鍵となります。
企業情報
銘柄コード | 8614 |
企業名 | 東洋証券 |
URL | http://www.toyo-sec.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (2.0.0)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。