1. 企業情報
- 企業名: 稲葉製作所
- 概要: 稲葉製作所は、鋼製物置とオフィス家具の設計、製造、販売、サポートを行っている企業です。主な事業は鋼製物置とオフィス家具の2つで、鋼製物置にはバイクガレージや公共の物置が含まれ、オフィス家具にはデスク、会議テーブル、オフィスチェア、オフィスパーティション、収納キャビンなどがあります。1940年設立で、東京を本拠地としています。
- 事業内容: 鋼製物置69%、オフィス家具31%（2024年7月期）
- 市場区分: スタンダード（内国株式）
- 住所: 〒146-8543 東京都大田区矢口2-5-25
- 代表者名: 稲葉 裕次郎
- 設立年月日: 1950年11月9日
- 従業員数: 1,065人
- 平均年齢: 41.8歳
- 平均年収: 6,060千円
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 鋼製物置では国内シェア4割強を誇り、市場で大きな存在感を示しています。オフィス家具も自社ブランドとOEMを通じて成長を遂げています。
- 競争優位性や課題: 鋼製物置市場では住宅着工の不安定さと需要の減少が課題となっています。一方、オフィス家具市場では新しい働き方への対応による需要が見込まれています。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣のビジョンと戦略: 鋼製物置事業では製品説明会・勉強会、用途開発、建築対応製品の拡充を推進しています。オフィス家具事業では積極的な提案営業を展開しています。
- 中期経営計画の具体的な施策や重点分野: 鋼製物置事業では製品の多様化と品質向上が重点。オフィス家具事業では顧客ニーズへの対応とコスト管理が重点となっています。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデルや市場ニーズの変化への適応力: 鋼製物置とオフィス家具の両事業において、市場ニーズの変化に対応するための戦略を実施しています。特にオフィス家具市場では新しい働き方への対応が重要となっています。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向や独自性: 技術革新については詳細な情報が提供されていませんが、鋼製物置の製品開発と品質向上が継続されています。
- 収益を牽引している製品やサービス: 鋼製物置とオフィス家具の両事業が収益を牽引していますが、特に鋼製物置が主要な収益源となっています。
6. 株価の評価
- EPSやBPSに基づく計算: 予想EPSは87.42円、実績BPSは2,728.17円。現在の株価1,849円に対して、BPSベースでは割安と評価できます。
- PERとPBR: 予想PERは21.13倍、実績PBRは0.68倍。業界平均PER 11.3倍、PBR 0.5倍と比較して割安と判断できます。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は1,810円から1,865円の間で変動しており、50日移動平均線1,743.62円、200日移動平均線1,729.94円を上回る水準で推移しています。現在の株価は高値圏に位置しています。
8. 財務諸表分析
- 売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標:
- 売上高: 42.51B円（過去12か月）
- 利益率: 営業利益率8.49%、ROE 3.76%
- キャッシュフロー: 総キャッシュ17.65B円、キャッシュ・パー・シェア1,101.67円
- ROA: 2.12%
- 過去数年分の傾向: 売上高は増加傾向、利益率は変動あり。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回りや配当性向の分析: 予想配当利回り2.27%、予想配当42円、過去実績配当37円。配当性向36.26%。
- 自社株買いなどの株主還元策: 自己株式の取得を決議。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の直近の変動傾向: 直近10日間で株価は上昇傾向にあり、特に6月末から7月初旬にかけて上昇が顕著です。
- 株価への影響を与える要因: 市場の不確実性、材料価格の上昇、競合状況など。
11. 総評
- 各分析結果の簡潔なまとめ: 稲葉製作所は鋼製物置とオフィス家具の両事業で市場で強い競争力を持ち、特に鋼製物置が主要収益源となっています。経営戦略は市場ニーズへの適応と品質向上に重点を置いています。株価は高値圏に位置し、割安評価となっています。財務面では健全なキャッシュフローと適切な株主還元を行っています。
- 全体的な見解: 市場での実績と健全な財務基盤を持ち、将来の成長性も高いと評価できます。ただし、市場の不確実性や材料価格の上昇などリスクも存在します。投資判断は慎重に行うべきです。
企業情報
| 銘柄コード | 3421 |
| 企業名 | 稲葉製作所 |
| URL | http://www.inaba-ss.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 金属製品 |
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