1. 企業情報
青山商事株式会社は、紳士服を主力とするアパレル企業です。紳士服専門店「洋服の青山」を全国展開し、郊外型店舗を中心に展開しています。その他、カード事業、印刷・メディア事業、雑貨販売、修理サービス、フランチャイズ事業など多角的な事業も展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
紳士服業界においては、青山商事は最大手企業の一つです。郊外型店舗を中心とした広範な店舗網が強みです。しかし、ビジネスウェアのカジュアル化や、少子高齢化による市場縮小という課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
経営ビジョン: 中期経営計画では、2027年3月期に売上高2,100億円、営業利益170億円を目指しています。
戦略:
- ビジネスウェア事業の既存店の収益力維持・向上
- ビジネスウェア事業の新規出店によるシェア拡大
- 利益重視経営の推進
- グループガバナンスの強化
- サステナビリティへの取り組み
重点分野:
- オーダースーツブランド「Quality Order SHITATE」や機能性セットアップスーツ「ゼロプレッシャースーツ」の展開
- レディーススタイルの強化
- カード事業の強化
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルは、紳士服販売を主軸とし、多角的な事業展開によりリスク分散を図っています。市場ニーズの変化への対応として、カジュアルウェアの強化、ECサイトの拡充、新規事業への参入などが重要となります。
5. 技術革新と主力製品
技術革新に関する具体的な情報は、現時点では見当たりません。主力製品は、紳士服、スーツ、カジュアルウェアです。
6. 株価の評価
- 株価: 2,240.0円 (2025年7月4日終値)
- EPS (会社予想): 195.73円
- PER (会社予想): 11.44倍 (業界平均: 21.3倍)
- BPS (実績): 3,662.77円
- PBR (実績): 0.61倍 (業界平均: 1.8倍)
PER、PBRともに業界平均と比較して低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年6月23日以降、緩やかな上昇基調にあります。年初来高値2,272円に迫る動きとなっており、高値圏での推移と言えます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は194,790百万円で、前期比0.6%増と微増。
- 営業利益: 2025年3月期は12,573百万円で、前期比5.5%増と増益。
- 経常利益: 2025年3月期は12,628百万円で、前期比1.0%増と増益。
- 当期純利益: 2025年3月期は9,397百万円で、前期比6.9%減と減益。
- ROE (実績): 5.30%
- 自己資本比率 (実績): 55.8%
売上高は微増、営業利益と経常利益は増加しているものの、当期純利益は減少しています。自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 6.07%
- 1株配当 (会社予想): 136.00円
- 2026年3月期の年間配当予想は136.00円と、増配を予定しています。
高い配当利回りは、投資家にとって魅力的な要素です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは強くなっています。信用買残は減少傾向、信用売残は増加傾向にあり、今後の株価変動に影響を与える可能性があります。
11. 総評
青山商事は、紳士服業界大手であり、高い配当利回りが魅力的な企業です。業績は回復傾向にあり、中期経営計画に基づいた成長戦略も示されています。株価は割安感があり、テクニカル的にも上昇トレンドにあります。ただし、ビジネスウェア市場の構造変化や、競合との競争激化といったリスクも考慮する必要があります。投資判断にあたっては、これらの点を総合的に考慮し、ご自身の投資判断に基づいてください。
企業情報
銘柄コード | 8219 |
企業名 | 青山商事 |
URL | http://www.aoyama-syouji.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 小売 – 小売業 |
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