1. 企業情報
エキサイトホールディングスは、プラットフォーム事業、ブロードバンド事業、SaaS/DX事業を展開する企業です。主なサービスとして、働く母親向けのメディアプラットフォーム「woman excite」、ニュースメディアプラットフォーム「excite news」、電話占いサービス「エキサイト電話占い」などがあります。また、インターネット接続サービスや、BtoB向けの決済サービスなども提供しています。2023年4月に再上場を果たしました。
2. 業界のポジションと市場シェア
エキサイトホールディングスは、多様な事業を展開しており、それぞれの分野での競争環境は異なります。
* プラットフォーム事業: 「エキサイト電話占い」などのカウンセリングサービスは、競合他社との差別化が重要です。良質な占い師・カウンセラーの確保と、プロモーションによる新規会員獲得が課題となります。
* ブロードバンド事業: インターネット接続サービスは、価格競争が激しい市場です。
* SaaS/DX事業: クラウドソリューション「KUROTEN」などのSaaS事業は、市場の成長性が期待できますが、競合も多く、差別化戦略が重要です。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、2028年3月期に売上高150億円、EBITDA23億円、営業利益16億円、親会社株主に帰属する当期純利益10億円、時価総額300億円を目指す「中期経営計画 EXCITE300」を掲げています。
* 重点分野:
* プラットフォーム事業におけるカウンセリングサービスの強化と新規会員獲得。
* SaaS/DX事業の成長。
* オンライン診療サービスの拡大。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 複数の事業ポートフォリオを持つことで、リスク分散を図っています。プラットフォーム事業の成長と、SaaS/DX事業の拡大が、今後の収益性向上に貢献すると考えられます。
- 市場ニーズへの適応力: デジタル化の進展に伴い、オンライン診療、カウンセリングサービス、SaaSなどの需要は高まっています。市場ニーズの変化に対応できるかが重要です。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: SaaS/DX事業におけるクラウドソリューションの開発が、技術革新の重要な要素です。
- 主力製品:
- エキサイト電話占い
- KUROTEN (ビジネス管理クラウドソリューション)
- BB Excite (インターネット接続サービス)
6. 株価の評価
- EPS (会社予想): 65.86円
- PER (会社予想): 17.98倍
- BPS (実績): 720.24円
- PBR (実績): 1.64倍
同社のPERは、業界平均PERの17.6倍とほぼ同水準です。PBRも業界平均の1.6倍と同水準です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1171円から1218円の間を変動しており、足元では1184円で取引されています。年初来高値は1434円、年初来安値は931円です。50日移動平均線は1206.66円、200日移動平均線は1053.92円です。直近では、50日移動平均線を下回っており、調整局面にある可能性があります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は77.13億円から90.91億円へ増加（+17.9%）。
- 営業利益: 2025年3月期は6.43億円から4.65億円へ減少（-27.6%）。
- 当期純利益: 2025年3月期は4.00億円から1.84億円へ減少（-54.0%）。
- ROE (実績): 5.17%
- ROA (過去12か月): 3.49%
- 自己資本比率: 33.8%
売上高は増加していますが、利益面では減少傾向にあります。営業利益率の改善が課題です。自己資本比率は33.8%と、財務基盤は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.66%
- 1株配当（会社予想）: 31.50円
- 2024年3月期は60円の配当（うち30円は記念配当）を実施。2025年3月期は30円、2026年3月期は31.50円の配当を予定しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間の株価は、やや下落傾向にあります。
- 株価への影響要因: 業績動向、特にプラットフォーム事業とSaaS/DX事業の成長、配当政策などが株価に影響を与える可能性があります。
11. 総評
エキサイトホールディングスは、プラットフォーム事業、ブロードバンド事業、SaaS/DX事業を展開し、多様な事業ポートフォリオを持つ企業です。中期経営計画では、売上高の拡大と利益率の向上を目指しています。
ポジティブな点:
- 多様な事業ポートフォリオによるリスク分散。
- SaaS/DX事業の成長期待。
- 配当を実施しており、株主還元に積極的。
懸念点:
- 2025年3月期の利益減少。
- ブロードバンド事業における価格競争。
- プラットフォーム事業における競争激化。
総合的な見解:
エキサイトホールディングスは、今後の成長に向けて、プラットフォーム事業とSaaS/DX事業の強化が重要です。業績の回復と、中期経営計画の達成に向けた取り組みに注目していく必要があります。株価は、直近では調整局面にあるため、今後の株価動向を注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 5571 |
| 企業名 | エキサイトホールディングス |
| URL | https://www.excite-holdings.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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